企画編29「企画と媒体。その企画、ノベルゲームでやりましょう!」 第31回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた
第31回 企画編29「企画と媒体。その企画、ノベルゲームでやりましょう!」
執筆者:企画担当 ケイ茶
他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。
企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。
ケイ茶です。
今回は、貴方が考えた企画をどの媒体で表現したら良いのか?というお話。
といっても、タイトルにあるようにウォーターフェニックスは基本的にはノベルゲームを作っている所なので、基本はノベルゲームで!
という考え方です。
ノベルゲームの良さについて簡単にまとめると。
・ボリュームは自由自在(時間の制約が無い)
・テキストだけではなく、ゲームとしての選択肢や、音楽、イラスト、ムービー等。物語の表現媒体として出来ることが多い。
・他の媒体に比べ、自ら読み進めていく媒体のためプレイヤーの感情移入度が高いと思われる
これらの理由から、私達としては「物語表現媒体としてのノベルゲーム」と考えていますし、基本的には今後もノベルゲームをメインで作っていこうと思っています。
(他ジャンルも興味があれば作るかもしれませんが、基本はやっぱりノベルだと思っています)
話が脱線しましたが、では、企画の全部が全部ノベルゲームで良いの?
というと、そうではないと思います。
企画によって、最適な媒体が変わってくる!
これは意識しておいた方が良いと思います。
例えば、ノベルゲームにおいて地球が滅亡していき、都市が破壊されていくパニックモノ物語が作りたい!
⇒ノベルゲームでそれを表現するのはなかなか難しい。(派手なCGやアクションを見せると言う意味で)
⇒だったら、映画専門の会社で大作映画として作った方が良いものができる。
もしも、ノベルゲームで地球滅亡モノを描くのであれば、キャラクターの思いや内面を描けそうな物語展開にした方が良いと思います。
(テキストがメインである事を考え)
⇒滅亡後の寂しい世界を描くとか、ひっそりと滅亡していく中、生きていく人々を描く。
こっちの方があっていると思いませんか?
パニックの様子をアクションや映像で見せるという意味ではノベルゲームは向かないけれど、その中の一部の人物をピックアップして、滅亡までを過ごすキャラクター達を描く。
こちらの方がノベルゲームという媒体には合った企画ではないでしょうか。
貴方の企画はどの媒体向け?
これは結局のところ、貴方が何を描きたいのか、どのように描きたいのか。
で変わってくると思います。
テキストメインなのか、映像メインなのか。
映像メインであれば映画やアニメといった媒体になるでしょう。
テキストメインだったら小説やライトノベル、ノベルゲームといった媒体に。
またイラストとテキストで、となったら漫画という方法だってあります。
実際の人間に演じてもらう演劇の脚本が合っているのかもしれません。
まず、企画を立てて、その企画はどの媒体に向いているのか。
それを考えてみると良いと思います。
ちなみに、私達の場合は基本的には最初からノベルゲームという媒体で作る。
という風に考えています。
が、もしかしたらノベルゲーム風で別媒体の方が表現としては良いのかも?と思うこともあります。
なので、企画ごとに柔軟に考えるという方法もありでしょうし、私はこの媒体で行く!という考えでも良いと思います。
ちなみに、ノベルゲームの場合はどの機種で出すのか。も大切です!
一般的に簡単に作れて、すぐに公開できるのはPC向け(Windows)かと思います。
ただし、普及台数で考えるとスマートフォン向けアプリという考えもあります。
お金に余裕があって、豪華なゲームを作る。
という場合はコンシューマハードという考え方もあります。(ノベルゲームの場合、今のメインはVITAだと思います)
ちなみにウォーターフェニックスでは現時点ではPC+スマートフォン向けアプリ。をメインと考えています。
どちらも「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」においてはダウンロード専用です。
が、将来的にはパッケージ販売やコンシューマ移植というのも良いなぁと思っていますので、もっと頑張りたいです。
さて、次回は「どこまでが企画者の仕事? 企画者は企画以外の時間に何をする?」について。