企画編35「現実を空想(物語)に生かす!現実で感じたことを物語に入れる事」 第71回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた
第71回 企画編35「現実を空想(物語)に生かす!現実で感じたことを物語に入れる事」
執筆者:企画担当 ケイ茶
他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。
企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。
ケイ茶です。
現実と空想は全く異なる。⇒だから関係ない。
そう思いますか?
現実世界は物語作りの参考になりますし、生かせます!
<キャラクター設定や感情>
例えば、貴方自身の感情って凄く大切だと思います。
具体的には人に怒られて凹んだ、とか逆に人に喜ばれたり褒められて嬉しくなったとか、頑張ろうと思った。とかです。
これは貴方という一人キャラクターが<何か>があって<何かによって感情が動いた>という事だからです。
同じ「怒られた」であっても、貴方と他の人とでは反応が違うはずです。
怒られて「もう自分は駄目だ」と落ち込んでしまう人もいるでしょう。
逆に「怒ったアイツの言い分が間違っている!自分の方が正しい」と思う人もいるでしょう。
「怒られて嬉しい!」という変わった人もいるかもしれません!
このように、現実で怒られた。と言っても人によってその後の反応は様々。
その人の今まで生きてきた人生、考え方によって違ってくるのです。
これは凄く参考になると思いませんか?
私もよく、自分が悔しいと思ったり楽しいと思ったら、その時の経験が物語に生かせないか?
別のシチュエーションでキャラクターの設定に使えないか?とよく考えています。
あとは、他人の感情を自分なりに推測して、あの人は~があったから、今このような発言をしているのかな?とか
今、何を思ってあの行動をしているのだろう?と考える事もあります。
特に自分とはまったく違う人の行動や感情を想像すると今まで自分が感じなかった事がわかりますし、新しい知識や設定が手に入ると言う事なのです。
露骨に人間観察をしましょう!とは言いませんが、少なくとも自分の感情や経験をもとに、キャラクター設定や物語の参考にするというのは、とてもやり易い方法なのです。
よく、キャラクターには作者の人格が入っていると言われますが、何らかの感情や作者の考えは入っているのかな?
とも思います。
そこが特色であり、貴方にしか作れないものになっているという事なのですから。
<出来事・イベント>
現実での出来事を物語に入れてしまうという事も多いと思います。
現実で行われている出来事やイベントとして、バレンタインデーやクリスマス。このあたりは恋愛の定番です。
あとは、夏祭りや花火大会。これも定番ですね。
このような現実にもある出来事を入れることにより、感情移入しやすくなりますし、自分の経験の中にもありますから、すんなりと受け入れることができます。
自分にあんな時があったなぁ~、とか自分には出来なかった事を物語の中で体験できる。事もあります。
事件や事故等があった時に、レスキュー隊や警察官の活躍をみて、かっこいい!こういう人たちがいるから自分達の生活が守られているんだ。
と感じたとします。
物語の主人公をレスキュー隊にすれば、普段の自分には出来ないけれど、物語の主人公を通して人を助ける大変さや喜びを伝えることだってできます。
(もちろん、リアリティを出すためには事前に調べ物も必要になりますよ!)
このように、現実の自分ではなかなかできない事。
やりたいけれど、出来ない事。
やりたいけれど許されていない事。
これを物語で解消させてあげる方法もあります!
だって、物語は何をやっても自由です!
人殺しはいけません。⇒物語なら過激な表現もありですし、キャラクターを殺しても良いのです。
人を助けたいけれど自分には力が無い⇒物語の主人公は力を持っていて良いのです。人をどんどん助けることが出来ます!
とは言ってもやり過ぎに注意です!
いくら物語は自由とは言え、嫌だと思う人はいるでしょうし、好き嫌いは絶対にあります。
かといって作者は作りたいものを作るのが一番良いとも思います。
この辺りはなかなか難しいと思います。
万人受けの物語はありません。
何の表現が嫌悪感を示されるのかなんて言うのもわかりません。
とはいえ、猟奇殺人系やエロ方面。
この辺りは限度を超えてしまうと色々と取り上げられることもありますし、問題になることもあります。
その分物語としてのインパクトはあるという事なんでしょうけれど・・・。
猟奇的な物語やエロ系は人気もあるジャンルですし。
訴えれるからとか、規制されるから。と言って作者がやりたい事をできないのも問題ですし(表現の自由だと思います)
かといって、物語で多くの人を敵に回すような表現を意図的にする。というのも、これはこれで問題かもしれませんし・・・。
この部分に関しては正解も間違いもない。というか、難しいところだと思います。
私の場合も基本的にはやりたい事(テーマやキャラクターの行動から)を物語で表現していますが、結局は自己判断なんだと思います。
次回は今回と関連付けて、現実世界と物語世界のリンク。(その時代の雰囲気が、ブームになる物語と関係している?)について。