企画編62「ノベルゲームに求められているものはグラフィック=キャラクター>ストーリー?」 第98回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた
第98回 企画編62「ノベルゲームに求められているものはグラフィック=キャラクター>ストーリー?」
執筆者:企画担当 ケイ茶
他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。
企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。
ケイ茶です。
グラフィック=キャラクター>ストーリー>その他
・・・これは「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」の公式サイトのページ毎のアクセス数のランキングです。
グラフィックとキャラクターのページがほとんど同じくらい。
そして、その次にストーリーのページが見られているようでした。
その他はスペックやスペシャル ページ等です。
ユーザーさんが最初に気にするのは「グラフィック」と「キャラクター」
という事が言えるかと思います。
ノベルゲームやライトノベルもそうだと思いますが、パッケージ買いする方も多いと思います。
自分が好きな絵柄かどうか、キャラクターが好みそうかどうか。
そこが大きな判断基準になっているのではないかと。
という事は、グラフィックかキャラクターが弱かった場合は、それによって「気になっていたけれど興味を失う」という事も考えられるのかもしれません。
そうです。
だから、人気絵師を起用したり、キャラクターに有名声優を起用するという戦略があるのです。
多分、それだけでファンの方には魅力的でしょうし、知名度もある方なら尚更、話題にもなりやすいのです。
しかし!だからといって、キャラクターに有名声優を起用し、グラフィックに有名な絵師を起用すべき!なんて私は思っていません。
もちろん、結果としてそうなったのであれば良いと思いますが、有名だからという理由で選んでしまうのは違うかな?と思うのです。(あくまで私個人の考えですけどね)
では、何が大切なのか。
個人的には2つだと思っています。
◆1.ウケが良い(需要がある)キャラクターかイラストか。
これは特に売りたい場合は考える必要があります。
◆2の理由は大切なのですが、ある程度は需要があるイラストか、キャラクターなのか?
見栄えもある程度は良くないと、まず見てもらえない、見てもらっても興味を失ってしまう。可能性があります。
例えば、美少女ゲームのヒロインの絵柄が実写風だったらどうでしょうか?
個人的にはそれはそれでアリだとは思うのですが、多分あんまり需要がないと思います。
逆に、硬派な小説の挿絵が美少女ゲームテイストのイラストだったらどうでしょうか?
これも需要が無いと思われます。
◆2.その作風に合ったキャラクターかイラストか。
そして、こちらも大切だと思います。
上記の理由と同じなのですが、感動系の物語なのにイラストがギャグ風だったら違いますよね?
ギャグ風の物語なのに、イラストが真面目では全く作風に合っていませんよね?
なので、いかに作風に合っていて、それでいて「ある程度は需要を狙う」事が大切かと思います。
私達の場合もどこまで狙えているのかはわかりません。
ただ、一応私もシナリオ担当も流行りのアニメやゲーム、漫画等はよく見ていますし、好きなのである程度は「今何が流行っているのか」「どのようなキャラクターは人気が出やすいのか」等を考えて、取り入れる事が出来ているのでは・・・?と思っています。
あのアニメのキャラ可愛いよね!⇒じゃあ、参考にしてみよう。あの要素を取り入れてみよう。
とか良く考えています。
自分が好きだからこそ、他の作品から自分の作品に生かす部分、学ぶ部分も多いかと思っています。
ストーリーは意外と見られていない!でも、ストーリーのインパクト(ウリ)が作品との出会いになる事も。
「私達の作品はストーリー重視です!」
「最後まで楽しめれば最高傑作です!」
「ノベルゲームはやっぱりストーリーが良くなければ」
私もそう思いますし、それを目指したいと常々思っています。
しかし!!ストーリーはキャラクターやグラフィックに比べると「見られていない」ようです。
なので、キャラクター設定やグラフィック面で失敗していると「そもそも、本編のストーリーを楽しんでもらえない、興味を持ってもらえない」
という事になりますね。
=グラフィックとキャラクターには気をつけましょう!
とは言え、キャラクターの行動の結果がストーリーになるのですから、キャラクターの設定が魅力的ではない=ストーリーが魅力的に見えない。
と考える事が出来るのかもしれません。
ですが、ストーリーはやっぱり重要です!
だって、ストーリーにウリやインパクトがあれば、そこで気になってくれる人が多いと思うからです。
例えば、宣伝みたいで申し訳ないですが「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」も「死に続ける少女と生きるための旅をする」というキャラクター設定&ストーリー概要で気になってくれた方が多くいるようでした。
あとは「少女の使命は人類の罪を償うために死に続ける事」等。これもキャラクターとストーリーの両方に関わってくる部分です。
このように、ストーリー部分のインパクトやウリで「興味を持つ可能性」が高いと言えます。
まずは、ぱっと「どんな作品なのか?」でストーリー概要やキャラクター設定で興味を持ち、その後グラフィック面やキャラクター面の詳細をチェック。
そして、ストーリーを次に詳しく見てみよう!という方が多いのかな?と思うのです。
なので、ストーリーはやはり大切です。
でも、キャラクターと密接にリンクしていますし、グラフィックも需要&作風に合っているのか。
この辺りも考える必要がありそうだな。とページ毎のアクセスを見て思いました。
間違ってもストーリーは適当で、グラフィックの力、絵師さんやキャラクターの声優さんの力を過信してはいけないと思います。
それぞれのファンは納得してくれるかもしれませんが、声とイラストが良かったけれど、ストーリーは面白くなかったし、内容がなかったよね!
これではノベルゲームとしては致命的だと思うからです・・・。
あくまで、主体はストーリー。
その魅力を高めるために声を入れるのか、イラストをどうするのか。演出をどうするのか。
という事だと私は思っています。
少しでも、参考になればと思います!
(と言っても、何をいまさら。と思われる方もいるかもですが)