企画編73「ノベルゲームにおける同人と商業の違いとは?」 第120回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた
第120回 企画編73「ノベルゲームにおける同人と商業の違いとは?」
執筆者:企画担当 ケイ茶
他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。
企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。
ケイ茶です。
なんか、今更の話題と言えば話題なのかもしれませんし、なんとなくわかっている人も多いかもしれません。
はっきり言います!同人も商業もノベルゲームにおいては「ほとんど差がありません!」
まあ、こんな事を言えるのは多分ノベルゲームだからだと思います。
他の例えば、アクションやRPG等では明らかに商業と同人では作品の規模も、関わってくる人数も、予算もケタ違いでしょう。
(普通に考えて同人サークルのゲームが海外や国内大手のアクションゲームのクオリティ<予算面、技術面>で勝負できるとは思えませんし)
ちなみに、ウォーターフェニックスは一応「商業」なんです。
名前だけでも「株式会社」って付いてますし、登記もされた会社組織ですので商業と言えます。
ただし、実際のところは普通の同人サークルと同じくらいの規模か、それよりも小さいと思います(メインメンバー2人ですし・・・)
はっきり言って、ノベルゲームの場合のメインはストーリーとグラフィック。
そしてゲームの出来上がりとしても、確かに資金力があればアニメーションを入れたり、声優さんを起用したり、演出面を頑張ったり出来ます。
しかし、これらは商業だから出来る、同人だから出来る。というわけではありません!
商業でも同人でも、必要なお金、もしくは人がいれば同じように出来るのですから。
(どのジャンルのゲームにも言えますが、例えばアクション等は数億、数十億、数百億・・・という個人では不可能なレベルです)
ノベルゲームであれば数百万円、数千万円・・・とまだ、個人でも頑張れば可能です!
じゃあ、商業と同人の差って何なの?
そう思われる方も多いと思います。
ゲーム部分に関しては先に書いたように「同人も商業もお金と人さえあれば、あまり差はありません」
ただし、それ以外の所では幾つか差があります!
まずは「趣味で作るのか仕事で作るのか」これが一番の差といえるでしょう。
同人ゲームは基本的には趣味でゲームを作るものです。
なので、ほとんどの同人サークルはお金を儲ける事よりも「趣味で自分達の作りたいゲームを作る」事が主な目的です。
商業ゲームの場合は「仕事としてゲームを作ります」
そのため商業メーカーは「儲かるゲームを作り、自分達の作りたいものよりも売れるものを優先する」事が主になります。
また、外部からの資金調達も可能で、出資者がいる場合もあります。
その時には、出資者からの要望通りの内容にする必要もあるかもしれません。
ただし、どちらも絶対ではありません。
同人とはいえ、利益を追求するサークルさんもあるでしょう。
また、商業とはいっても、ウォーターフェニックスみたいに「出資者もいなくて、自分達の作りたいものを作っている」ところもあるでしょうし。
(だから、うちの場合は、商業という名前だけの基本は同人サークルみたいなものです)
資金の集めやすさ
先ほども書いたのですが、商業の場合は出資を募る事が可能です。
他にも株式会社なら株式を発行する、社債を発行するなど資金調達の方法が幾つかあります。
同人ゲームの場合は、資金は基本的にはサークルメンバーで負担する事になります。
(会社組織でも、考え方として合同会社もこれと同じような形と言えるかもしれませんが)
ただし、商業だから同人からという差はここでも大きくは無いと思います。
結局は、そこのブランドにお金を払ってくれる人がいるかいないかが大切かと思います。
同人でも、クラウドファンディングなどを使って不特定多数の人から資金を調達する事も出来るかもしれませんし。
表面上な信用面では同人よりも商業
まあ、これはイメージの問題、名前の持つ力という部分も大きいと思います。
「株式会社ウォーターフェニックス」「同人サークルWATER-PHOENIX]
とあった時、どちらの方が信用面がありそうですか?
という事です。
なんとなく、株式会社ってついていた方がしっかりした組織なんだろうな~と思われるはずです。
ただし、内容としてはどちらも同じようなものです。
とはいえ、株式会社等の会社組織にした場合は決算や日常の経理業務などをしっかりと行う必要がありますので、その面では確かに経営状況などがわからない同人サークルよりは資金の流れなどはわかりやすいのかな?とは思いますけれど。
ただし、ユーザーさんにとってはほぼ関係ない部分です。
結局のところは商業でも同人でも信用を得られるかどうかは、ゲームの出来やサポートがしっかりとしているか。
安心して購入できるのか、プレイできるのかが重要だと思いますから。
【結論:ノベルゲームにおいては商業も同人も大差はない】
という事です。
資金面、信用面では若干差はあるものの、ゲームの出来、商業だから凄いゲームが出来る。同人だから安っぽい。なんて事は全くありません!
商業よりも同人ゲームの方が凄い事も多いですし。
(いや、本当にこれ同人ゲームなの!?凄すぎる。と驚くタイトルもあるんですよね)
最後に一つだけ、ただし売上が多ければ多い程、商業メーカーにした方が得ではあります!
弱小のうちは、同人でも商業でも・・・お好きな方で?