企画編76「0→1を生みだす苦痛。でも、生み出すためのヒントは貴方の中にある!」 第123回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた
第123回 企画編76「0→1を生みだす苦痛。でも、生み出すためのヒントは貴方の中にある!」
執筆者:企画担当 ケイ茶
他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。
企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。
ケイ茶です。
企画者にとって一番楽しい、そして一番苦しい時間。
それは、0から1を作りだす部分なのです!
0→1はその作品の今後を左右するとても大切な部分!
ようするに、どんな物語にするのか?が0→1なのです。
はじまりには何もありません。
真っ暗な世界にキャラクターも世界設定も、物語の展開も・・・何もない暗黒無音世界が広がっているだけです。
そこに、命を吹き込み、0→1を作りだす。
そう、宇宙を作ったとされる「ビッグバン」それが、企画者の役割であり最大の力の発揮どころなのです。
ここで凄い題材が出てくると、完成し80~100の出来になった時に爆発的なヒット作になる可能性が大きいでしょう。
ただし、ここでの題材がありきたりだったり、何かに似ていたり、キャラクターが弱かったり。
そうなってくると、いくら100まで作りきっても凡作、頑張っても良作になってしまう可能性もあるのです!
この0→1を構成する要素なのですが個人的には「世界設定」「キャラクター」が重要だと思っています。
「どのような世界で、どんなキャラクターが何をするのか」これが0→1の部分。
そこに様々な出来事を追加していったり、深めていくことによって徐々に1→10→20→・・・80・・・→100というように作品が作られていくのです!
ですが、同じ100でも最初が悪かった100と良かった100では相当の差が出てしまうと思うのです。
いくら頑張っても、ありきたりなキャラクターが当たり前の行動をする物語。
それよりも、魅力的なキャラクターが正当な理由を持って行動する物語。
の方が完成した時に面白くなるのではないでしょうか?(個人的な持論です)
そのため、いかに最初の企画。
無から有を作る出す部分が重要だと私は言いたいのです!
でも、ここが一番、苦しい・・・本当に苦しい戦いになると思います。
どんな世界にするとキャラクターが生きるのだろうか、この世界設定でこのキャラクターを出しても面白くない。
そもそも、キュラクターが魅力的じゃない!
これでは、いくら世界設定が良くても、生きてこない。
と、葛藤の連続。
毎日毎日、考えて、ボツにして。また新たな設定やキャラクターを作っては壊していく。
0,99まで進捗しても、残りの0,01が気に食わないからまた破壊する。
ここだけは妥協してはいけません!
1になった時に、自分自身に聞いてみて欲しいのです。
この1のアイディアを貴方が面白いと思っていて、愛していて、それを100にする労力を惜しまず投入できるのか。
そこで、もちろんだ!と自信を持った1であればそのまま突き進んでください。
もし、そこで何か納得がいかない。
これでは面白くない(でも、面白くなるかもしれない・・・?)
そのような気持だったら、一回考え直してみて下さい。
自分にとって、何が納得できなくて、何を表現したいのか。
何を描きたいのか。
何が足りていないのか?
安心して下さい。まだその企画は1なのです。
まだ残り99の工程が残っているので、まだやり直しがききます。
これがもし80まで完成した時に、何かが違う!となったら「もう、後戻りはできません!」
出来たとしても、そこまでに掛かった長い長い時間を一度捨てることになりますし、発売延期は確実でしょう。
だから、最初の1。
ここだけは自信を持った企画を作りましょう。
誰が何と言おうと「企画担当者自身が、自信を持ってコレならいける!この企画を100にしようぜ!」とメンバー全員に言えるくらいのものを出しましょう。
最後に、0→1ここが企画担当者一番のやりがいであり、一番の責任です。
だからこそ、後々他の部分は妥協する事があっても、この部分だけは妥協してはいけません。
自分が作りたい。面白いとおもうものを出し切るところなのです。