敵キャラやライバルキャラを自然に「いい奴」や「仲間」にする簡単な方法

敵キャラやライバルキャラを自然に「いい奴」や「仲間」にする簡単な方法

元々は主人公と敵対していたのに、いつの間にか自然に「仲間」や「(ライバルだけど、敵だけど)いい奴」になっているキャラっていますよね?
そういえば、忘れいたけれど最初はアイツは敵だったよなぁ。
でも、気付けば自然と主人公たちと仲良くなっているし、自然にアイツの事を許せていた、憎めなかった。というキャラの事です。

では、物語において「元々は敵や悪い奴」だったのに「自然にいい奴や、仲間」にするためには、どうすれば良いと思いますか?
今回は「知っていれば誰にでも出来る」本当に簡単な方法について書いてみます。

目次

  1. 「更なる悪キャラを出す」(既存キャラよりも悪い奴を出す)
  2. 元々の「ライバルキャラ」「敵キャラ」に悪にならざるを得なかった「理由」をつけておく
  3. 「更なる悪の登場」「悪事の理由」これだけで自然に敵役(悪)⇒仲間キャラに自然になります。

「更なる悪キャラを出す」(既存キャラよりも悪い奴を出す)

ああ、なるほどね。
と、サブタイトルだけで納得した方、そのようなキャラを思い出した方もいるのではないでしょうか?

そうです。
これが一番、自然に、そして納得が出来る「悪や敵キャラ⇒味方、良いやつ、良いライバル」になる方法なのです。

例えばAというキャラクターがいたずらで「沢山の人間に水をぶっかける」悪キャラだったとしましょう。
主人公も水をぶっかけられた被害者で、何度もこのAというキャラに苦しめられ、嫌いになっていきます。

しかし、ある時Aというキャラの名前を語ったBというキャラクターが出現します。
そのBというキャラクターは「油をぶっかけて、火をつけて燃やす」という悪だったらどうでしょうか?

Aが行っていた「水をぶっかける」という行為が可愛く思えてきませんか?
Bに比べてAの行為は小さなもので、これなら許せる。

むしろ、Aの名前を使って酷い事をするBの行動によって、Aが可哀相!と思う人もいると思うのです。
今まではAは「ただのいたずらっ子」だったのに「殺人鬼」と噂され、警察に追われる存在になってしまうかもしれないのです!

この場合は、王道展開ですと、以下のようになります。

1.Aが水をぶっかける⇒いたずらっ子として有名になっている。
★主人公も被害者で、Aを敵視、何度も戦ったり、行動を止めようとする。
2.Aの名前を語ったBが出現し、水ではなく油をぶっかけて火をつける⇒連続殺人(未遂?)犯人として有名になっていく。
3.主人公もAがそこまで落ちたのかと疑い、Aの行動を深く観察する。
4.犯行現場にAが出現。しかし、Aは実は事件を起こしたのではなく、事件を起こしたBを追っていた所だった。
5.主人公はその真実を知り、今までは敵対していたAと協力して真犯人であるBを捕まえる。

いかがでしょうか?
このパターンを使っている物語はかなり多いと思いますし、定番中の定番でしょう。

だからこそ、簡単でありつつ、自然に受け入れる事が出来ると思いませんか?
悪の上に、それ以上の悪を用意する。
元々の敵よりも、酷い事をするキャラクターを出現させる。

これだけで、元々の悪が小さく思え「基本的には許される、主人公と自然に協力したり、仲直りが出来る」のです。

ただし、いくらなんでも元々のキャラAが「殺人鬼」で10人殺していた。
そこに現れた殺人鬼Bは100人を殺した。
このように、もともとの悪が大きければ大きい程、納得が出来ない!と思う人も多い事は注意です。

それでも、上記の場合は「戦争モノや格闘もの、世紀末世界等」のような条件下であれば納得しやすいかと思います。
日常モノ、現代モノの場合は仲間キャラが殺人鬼!となると、それなりの理由付けや、許せる理由が必要になるかもしれません。

元々の「ライバルキャラ」「敵キャラ」に悪にならざるを得なかった「理由」をつけておく

基本的には前述した「悪の上を作る」ですが、元々の「ライバルや敵キャラ」に悪にならざるを得なかった理由があると、更に自然に仲間にする事が出来ます。

こちらも簡単と言えば簡単です。
例えば、先ほどの例でいえば「実はAが水をぶっかけていたのは悪人だけだった」とか。
主人公が水をぶっかけられた理由は、主人公が空き缶をポイ捨てしたから(後で明らかになる事実!)

これだと、確かに「水をぶっかける」事自体は悪かもしれません。
しかし、それは本人(A)からしたら「悪に対しての制裁だった」となれば、同情の余地ありと思われる可能性が高まります。

前にも書いた事はあると思うのですが、結局は「理由付け」が大切であり「納得できる理由」があれば自然に受け入れる事が出来るはずです。

<ちなみに……>
主人公が最初は悪という設定でも基本は同じです。
なぜ、主人公が悪事を働かなければならなかったのか、それを考えた上で「どのように悪から改心するのか」を考えて描きましょう。

例えば……
生活に困って、万引きを日常的にしていた主人公。
途中で万引きによって店が営業できなくなり、自殺をした店主の噂を聞く。

過去に主人公は、その店で万引きをしており、理由を話した時にその店主は一度だけ万引きを見逃してくれていた。
あの優しい店主が万引きによって死んでしまった、それを知った主人公は万引きをやめ、改心していく……。
とか、どうでしょうか?

まあ、上記の例の場合は「店主に万引きを見逃してもらった時点で気付けよ!」「そこで改心しようよ!」と突っ込まれる可能性は高そうですが……。
何にしても、主人公の場合でも悪事を働かざるを得なかった理由と、どのように改心するのか。
これらがしっかりとしていれば、そして身近に感じてもらえれば感情移入も出来るでしょうし、納得してもらえるかと思います。

生活苦で万引き……やってはいけない事です。
しかし、生きるか死ぬかの状況に立たされた時、そうなってしまっても「気持ちはわかる」と思う人も多いはずです。
これが、日常的に快楽の為に殺人をする主人公⇒これは相当厳しいでしょう。

どちらにしても、主人公を悪にする場合はそれなりのリスクがあります。
難しいと言えば難しいですし、特定の人が好きでも、万人受けするキャラクターにする事も大変かと思われます。

「更なる悪の登場」「悪事の理由」これだけで自然に敵役(悪)⇒仲間キャラに自然になります。

今回のまとめとしてはこの2点。

最初は敵キャラやライバルとして登場し、将来的には味方にしたい! 時には協力が出来る良い関係のライバルにしたい。
そう思った時には、主人公と協力できるように「更に強力な敵や悪を用意」する。
もしくは、悪事を働いていた「納得できる理由」をつける。

後者の場合は、納得できる理由が「脅されていた」というような内容であれば、それを主人公が取り除き、解決する事によって味方にするという展開も可能です。
(例)
魔王の手下として勇者を騙した優秀な魔法使い。

実は、魔王の手下に家族を拉致されており、魔王の命令に背く事が出来なかった。
だから勇者を騙してしまった(本当はやりたくはなかったのに)

この場合は、勇者が拉致された家族を開放する事が出来れば、魔法使いが勇者と敵対する必要もなく、悪の行動を取る理由もなくなります。
そうすれば、自然に勇者に味方して、魔王を一緒に倒そう!となります。

このような展開も色々な物語の定番であり、そういえばそうだよね~。
あっ、よくよく考えてみれば確かにそうだった!と思い浮かぶ事も多いと思います。

だからこそ、使える方法であり、自然に読者やプレイヤーにも受け入れられているはずです。
さて、貴方も敵⇒味方キャラを作る際には「更なる悪の登場」「悪事を働いていた納得できる理由付け」この2点に注意して作ってみてください。

 

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