罪状、独身。判決――死刑。

18歳になっても結婚できなかった者は、死刑になる。
そんな国に生まれた、様々な男女を描く短編連作集。

【独身監獄】

昴は18になっても結婚する事ができず、処刑が決まった。
そうして連れて来られた監獄で、「適当な誰かと結婚するぐらいならば死ぬ」という信念を掲げ、自ら監獄に入った少女・桔梗と出会う。
生きて監獄から出るために、昴は桔梗に協力を求める。

 

【単独結婚】

雅文は1人の時間が好きだった。他人と過ごすのはわずらわしい。結婚なんてしたくはない。しかし、この国ではそれが許されない。
どうすれば独身生活をおくる事ができるのか。悩んでいると、余命宣告をされている少女・沙羅と出会う。
雅文は自らが思い描く独身生活のために、彼女を利用する事に決めた。