Water Phoenix

 

記憶人形の記憶喪失 -あらすじ-


"影"が"影"になるための訓練をする場所、影の世界。
嫌な予感を感じたその日、彼は影の支配者に呼ばれ、ある人間の影となる事が決まった。

初めて見る人間の世界。素晴らしい景色。
だが、それらとは裏腹に、彼の付いた人間の行動は酷いものばかりだった。


最低なやつ。俺がどうにかしなければ。


そう思った彼は『影が生きているとばれてはならない』という規則を破り、人間と話し始める。


そして人間から教えられたのは、自分が知っているものとは全く違った常識だった。


『死なんて、
知らない。人間が他の物のように、壊れる筈が無い。俺達はずっと生き続ける

生きている影と 死なない人間の物語

影の三原則

一、影同士、干渉するべからず 
影として生きる以上、その役に徹するべきである。
よって、無駄な干渉を禁じる。


ニ、主人に危害を加える。其、許されざる事なり 

影は、主人あっての影である。
主人が居なければ何にもならず、そこに存在する意義はない。
主人を攻撃する物があれば、身を挺して守り抜け。


三、ヨミ様の命に逆らうな

影を統べる者――ヨミ様の力は、影にとって無くてはならないものである。
影は、ヨミ様のご厚意によって生きていると言っても過言ではないだろう。
よって、命に従うというのは当然の事である。


これら三つの規則の違反者を見つけた場合は、直ちに連絡をせよ。
隠していた者は反逆者とみなし、同罪とする。

規則違反者には、ヨミ様への報告の後、罰則が降りかかる事となっている。
しかし、それを本人に連絡する事はなく、違反者は何が起こったか知る暇も無いだろう。