企画編93「ヒット作ほど奇抜な設定は少ない?」 第155回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた
第155回 企画編93「ヒット作ほど奇抜な設定は少ない?」
執筆者:企画担当 ケイ茶
他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。
企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。
ケイ茶です。
最近、色々な作品をみていて、実はヒット作ほど奇抜な作品って少ないんじゃ?
と思ったので書いてみようと思います。
(と言っても、全部が全部ではなく、私がみた範囲では)
ヒット作は奇抜な設定は少ないけれど、よくある設定の組み合わせが上手い
という事を強く感じました。
ヒットした作品の要素を抜き出して考えた時に、一つ一つの要素は実は「どこかで見たことがある」「他にも似た作品がある」「元ネタがある」
だからすんなりと物語に入りやすいのです。
前回にも書いたのですが、定番の展開や設定を入れることで物語には入り易くなりますし、需要がありますから。
しかし、一つ一つの要素はありがちでも、二つの要素が組み合わさった時に「ありがち」ではなくなっているのがヒット作に共通している特徴かと思うのです。
例えば「ループもの」「学園恋愛もの」「探偵もの」「ホラー」
「主人公は優等生」「舞台は宇宙」
これらの設定はありがち・・・基本はどこかにあるジャンルだったり、項目だったりします。
ですが、これらを上手く組み合わせることにより、面白くありがちではない物語だって作れるかもしれません!
それを上手く出来が作品がヒット作になる事があるという事だと思うのです。
例えば、上記の場合も
「主人公は恋愛関係で自殺した優等生の悪霊。恋に生きる者に恨みを持っており呪い殺していた」
「しかし、殺そうとした対象者が宇宙飛行士で宇宙へ行き、主人公も一緒についていく。そこで、ロケットの故障により一人になってしまった対象者ーしかし、ここで殺すと主人公は宇宙から帰れなくなってしまう!=地球で新たな人間を呪い殺すことができない」
⇒そうして、優等生な悪霊は、対象者を地球へ帰還させるために、様々なアイディアを出し、知識を発揮していく物語。
⇒途中、スリル、そして相手との会話、そして生きた人間と死者の二人に恋が芽生えるー。
はい、わけがわからないあらすじを作ってしまいました。
言いたい事は一つ。
一つ一つはありがちでも、組み合わせ次第。
これは前にも書いたと思うのですが、結局はヒット作でも、良いと思った作品でも要素を一つ一つ書き出してみてください。
そうすると、だいたいは「ありがち」「どこかで見た設定」が集まっているだけなのです。
しかし、一つ一つの要素を別のものとくっつけることによって「ありがちではない」と思わせるものが出来ていると言う事なのです。
「ありがち」+「ありがち」=新たな設定になる!
しかし、この「ありがち」+「ありがち」でも、過去と同じようなものを作ってしまったら「定番」になりますので注意が必要ですね。
例えば、先ほどの例でも
「主人公は優等生、そしてジャンルは学園恋愛」
「ホラー+探偵もの」
この辺りは定番かと思われます。