ゲーム化作業編5「媒体・仕様を決めよう」 第59回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた
第59回 ゲーム化作業編5「媒体・仕様を決めよう」
執筆者:企画担当 ケイ茶
他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。
ケイ茶です。
今回は、ゲームを実際に作り始める前に決めておいた方が良い事について書いてみます。
まずは、どの媒体向けに出すのか。
これは最初に決めておいた方が良いです。
基本的には以下の媒体から選ぶことになるかと思います(ノベルゲームの場合)
・PC(DL、パッケージ、WEBで公開)
・スマートフォン
・コンシューマハード(PSVITAやPS4等)
基本的には開発しやすく配信もしやすいPCが基本かと思いますし、PCでの制作、配信、配布に関してはほとんどのノベルゲームツールが対応しています。
ですので、PC向けに作るというのが一番手軽です。
また、最近では最初からスマートフォン向けに開発という事も多いと思います。
その場合は、開発ツールがスマートフォン(Android,iOS)に対応している必要があります。
事前にチェックが必要ですし、どのツールを使えば良いのか考える必要があります。
コンシューマハードに関しては基本的には最初から開発というのは資本力がある企業以外はなかなか厳しいのかな?という気がします。
ただDL専用であればパッケージを作るよりは敷居は低いでしょう。
媒体が決まった後にある程度決めておきたい事
◆画面サイズ
基本的に今の主流は「1280×720」だと思います。
場合によってはそれ以下のサイズで開発されている所もありますし、逆にもっと大きなサイズの所もあるかと思います。
◆各種ファイル形式
ツール・媒体によって使えるファイル形式が違ってきます。
事前に例えば、音楽はどの媒体で何が使えるのか、このツールで何の形式が使えるのか。
チェックしておくと後でファイル変換や発注内容変更などの作業に時間が取られなくなると思います。
完成後の配布・販売方法はダウンロードかパッケージか
<パッケージ販売・配布について>
パッケージの場合の最大の欠点としては、売れなかった時に在庫になるという事です。
また、パッケージとなるとメディア代や箱代(ケース代)、流通・発送費用等がかかってくるという事です。
同人ゲームであれば一番安上がりなのが、自分でメディアを買ってきて、自宅でデータを焼き、プリンターでCDやDVDのレーベル印刷&パッケージ印刷。
時間はかかりますが、~100枚程度くらいしか作らないのであれば一人でも出来る作業です。
もしくは専門業者に依頼した場合でも100枚程度であればパッケージ化までお願いしても10万円はかからないと思いますので、予算があれば検討しても良いかと思います。
ただし、商業ソフトとなると話は別です。
流通費用もパッケージ化費用もケタ違いになります。
弊社はこれがあって現時点ではパッケージ販売は行っていません。(将来的には行いたいのです)
<ダウンロード販売・配信について>
こちらはパッケージと違いお金が掛かりません。
少なくともパッケージ化の費用も、流通の費用もかかりません!
もちろん、データなので在庫になることもありません。
ただし有料で販売の場合は手数料はかかりますが、この手数料もパッケージの流通にかかる手数料に比べると安いものだと思います。
ただし、ディスクではないため大容量ファイルの場合はダウンロードに時間がかかるという問題があります。
特にスマートフォン向けで容量が大きいアプリはダウンロードに時間がかかりますし、容量制限もあります。
ただ、手軽に配信・販売・公開ができるという点ではダウンロード方式はお勧めできます。
<WEB公開という方法>
対応しているツールによっては、WEB上に直接ゲームをアップロードし公開する事も可能です。
この場合はプレイヤーがブラウザ上でプレイする事になるため、一番手軽にできます。
上手く使えばWEB版は体験版やプロローグ。
本編はダウンロードやパッケージという方法での使い分けもありだと思います。
もちろん、WEB版でもシステムが充実していれば完全に最後までプレイできる完全版の配信も可能ですし、今後は需要もあるかもしれません。