ゲーム化作業編1「ノベルゲーム・ゲーム化の流れ」 第55回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた
第55回 ゲーム化作業編1「ノベルゲーム・ゲーム化の流れ」
執筆者:企画担当 ケイ茶
他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。
ケイ茶です。
今回から実際の「ゲーム化作業編」として、ノベルゲームを実際にどうやって作るのか。
ということについて書いてみます。
最初の今回は、弊社ウォーターフェニックスにおけるノベルゲーム開発の流れ(ゲーム化の流れ)について。
※商業タイトル第一段「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」より以下の流れを採用しています。
ウォーターフェニックス的「ゲーム化の流れ」
◆1.企画⇒ボツ 再び企画を考える
↓採用
◆2.シナリオ執筆⇒チェックしてボツ⇒シナリオ書き直しor企画から考え直し。↓シナリオ採用&最初から最後まで一通り完成
◆3.各種素材制作
・外注素材の発注(BGM、音声、システム関連)
・内製素材の制作(イラスト関係)↓素材を受け取りながら
◆4.スクリプト作業
※各種素材をゲームに組み込み、実際に動くようにする。↓全部の素材がゲームに入る
◆5.バグチェック&完成
↓
◆6.リリース準備、広報宣伝活動等
<補足説明>
◆1~◆2の企画&シナリオ執筆に関して。
ここの順番はとても重要です!
最初に企画が来るのは当たり前として、弊社の場合はシナリオの途中での発注はしていません。
あくまで、シナリオが完成してから何を発注するのか、どれだけの素材が必要なのかをリスト化していきます。
これには理由がありまして、今まではシナリオの執筆と各種素材の開発もしくは、素材を見つけてくる(同人としてやっていた時は、ネットでフリー素材を探していました)
と並行作業でやっていました。
ただし、この方法の場合はシナリオが出来ていないために、把握が出来ない事・問題点が幾つかあります。
・素材が結局どれくらい必要なのか。
※特に外注先に頼む場合、仕事量を伝えることができない。(シナリオの執筆に応じて追加という方法になってしまうのは問題!)・シナリオが完ぺきではないため、シナリオに変更があった場合は作った素材が無駄になる可能性が高い。
※最初のシナリオと状況が変わってしまいイラストが使えない。もしくは、先にイラストを描いたがシナリオを実際に書いたら変更された。等・素材の必要数がわからないため、開発期間の見積もりができない。
※シナリオが出来ていない事の最大の問題。
このように、私達としては「シナリオと各種発注、素材制作」は並行しない方が良い。
という考えになり「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」からはシナリオが完成した後に素材作成&発注という形式を取っています。
もちろん、シナリオ完成とはいっても、その後にシナリオの加筆修正等は行っています。
あくまで、ほぼ完成形のシナリオを作り上げるという意味です。(90%以上のシナリオを作り上げておく感じですかね)
もちろん、シナリオと素材開発・発注を並行して行っている方もいるかと思います。
逆にそれはそれで、良いと思いますし、私からしたら凄い。と思うんですよね。
スケジュール管理が大変そうですし。
やはり私達の場合は、一番不安定要因であり、ノベルゲームの核であるシナリオの執筆完了。
これを第一工程として、その後に第二工程に移る。方法でやっています。
◆3の各種素材発注・制作
これに関しては、発注に関する事、内製に関する事は別途記事で書く予定です!
あとは書いてある順番通りです。
やはりノベルゲームにおいてはシナリオが完成するかしないか。
ここが一番の問題ですね。
正直なところ、シナリオが出来なければ何もできません。
ただし、シナリオさえ出来ていれば後はなんとでもなる!はずですから。
初めて作る方。
まずは、他の工程は考えずに、シナリオを最初から最後まで書ききる。
これを目指して下さい。
シナリオが出来てから、どうやって素材を調達するのか、自分で作るのか、外注か、フリー素材か。
その後はどんなツールを使うのか、ソフトは何が必要なのか。
を考えるという順番でも良いと思います。
まずは、自分が納得いくシナリオの完結。を目指して下さい。
次回は「ノベルゲーム化作業における、必要なソフト&環境とは?」について。