「結婚主義国家」の全てを見せます!~プロットを公開~ (9)「????」プロット(※最終話ネタバレ注意)
企画担当のケイ茶です。
毎週土曜日に「結婚主義国家」(ノベルソフト)のプロットを順々に公開しています。
「結婚主義国家」は短編連作の物語の為、それぞれの物語に「起承転結」を意識したプロットがあります。
(結婚主義国家のプロットはシナリオ担当のRが全て作っています)
これを元にして実際のシナリオが作られているので、興味がある方は実際のシナリオと合わせながら楽しんでみてはいかがでしょうか?
さて今回は
※結末までの全てのプロットですので、ネタバレ注意&自己責任でお願いします。
「愛情試験」のプロットを公開です。
「結婚主義国家」プロット公開(9)愛情試験
※あくまでプロットです。実際のシナリオとの相違点もあります。
※結末までの全てのプロットですので、ネタバレ注意&自己責任でお願いします。
★愛情試験 結婚しないと死んでしまう世界で、結婚しない娘をもった男の話
→娘が悪いんじゃない。国が悪いんだ、という結論に至る。
「適当な誰かを選んで結婚すればいいの?お父さんは、それで満足?そんな娘でいいですか?」
「私は結局、この人だという人を見つけられませんでした」
動機:桜を死なせたくない(世間体が悪いから/それだけ?)
目的:誰かと桜に結婚させたい
かせ:社会的地位などすべてが崩れるかもしれない
大きなプロット
0.【単独結婚】
1.(起)結婚しないと言う桜。【独身監獄】
2.(承) 2年後。【脅迫恋愛】【年齢制限】【桜編1】桜に過去の事がばれてしまい、不信感が芽生える。
3.(承)4年後。【恋人死亡】【儀式失敗】【婚前監禁】
4.(承)5年後。【変人縁談】
5.(転)6年後。【桜編2】
6.(結)結婚式の日に鐘を鳴らす
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◆単独結婚
一人が一番。独身生活のためなら人の死も望む。なんでも利用する。
ただし、利用する以上は一定の敬意を払う。
⇒すべてがバレたうえでも沙羅が結婚してくれた事で、感謝の気持ちが沸く
◆愛情試験始まり
鐘を鳴らす仕事を適当にこなす。
桜が自分の思い通りにならないので、なんとなく不快で、問題となった桔梗に抗議する。
・他人の結婚などどうでもいい、と思っている雅文。
◆独身監獄
監獄で人が死ぬのを見て、憂鬱な状態。
自分がしていた「鐘を鳴らす」という行為の真実に気づき、戸惑う。
「自分も一歩間違えばああなっていた」と感じる。
2人を救う機会がありながら、救えなかった事で昴と桔梗の事がトラウマになる。
※止めようとしたが、自分の命の危険があって鳴らせなかった
自分に対して後ろめたい気持ちを持ちつつも、「彼らを死においやっているのは自分ではない」とごまかす事で仕事を続ける。「結婚おめでとう」と心の底から言えるようになる。
・桜について⇒大切な時間をかけたから死なせたくないんだろう、と判断
2年後
◆脅迫恋愛
自分と同じようなクズだと思っていた聖也が、まともになっていくのを見て焦る。
☆自分は沙羅と結婚してあそこまで幸せそうな顔をしただろうか、と沙羅の事を思い出す。
◆雛菊編
雛菊と桜を重ね合わせて、雛菊に同情する。
昴の後輩の信治さえも否にしなければならない自分に、戸惑う。
信治と茜の結婚を、めでたいのかわからないと思いつつ、鐘を鳴らす。
※昴と桔梗の事があるので、結婚できずに死にそうな人間は助けようと思っている。
※雛菊の鐘を鳴らしたいと思いつつ、失業を考えたら鳴らせなかった。命がかかっていなくてもこれか、と自嘲する。
◆桜編1
沙羅との結婚について、ただ利用しただけだという事を桜に知られて、焦る。
1人になるが、なんとなく落ち着かない自分に気が付く。
☆桜の事が大切だから生きてほしいんだ、と自覚する。
☆沙羅との結婚生活を思い出して、幸せにできなかったと思い出す。
4年後
◆茜編
信治が「死なないように」と思ってアドバイスをするが、そのせいで結果的に死んでしまって悔やむ。
「桔梗を止められなかった。死なせてしまった」と悔やむ桜を見て、改めて、桔梗についての自分の罪を思い出す。
・この制度に対して様々な不信感を抱いていく。
☆桜が沙羅と同じ格好をする事で、沙羅の事を強く思い出す。
☆沙羅を幸せにしたとは言えない。だが、幸せにしてもらったのだという事に気が付く
◆すみれ編
直樹の行動を見て、「とりあえず結婚すればいいや」という自分の事を思い出す。重ねる。
ついつい気になって、協力する。
そして、そんな直樹が変わった様を見て、素直に応援できるようになる。
・かなり、他人の結婚に感情移入するようになっている雅文
・少しでも犠牲者を減らしたいと思い、積極的にビラ配りをする
◆小百合編
あの桔梗からの頼み事、という事で放っておけない。
自分も、昴のように救えるかもしれない。少しでも幸せにできるかもしれない。
そう思って、監獄に行く。
・しかし、何も成せなかった事で絶望する。
◆ガーベラ編
桜を結婚させようと頑張る。
しかし、うまくいかない。
せっかく上手くいきそうだったのに、ガーベラという変人に邪魔をされて悔しがる。
☆自分はすがって結婚して罪悪感に苦しんだというのに、能天気で何も考えず幸せそうに結婚するガーベラが羨ましい。妬ましい。
そうして自棄になって、酒を飲む。
ガーベラがいうように綺麗な世界なんてあるものか、と思って汚い世界である日記帳に記した監獄の事を思い出す。
◆桜編
桜が結婚しないという覚悟を決め、残り1年である事に今度こそ焦る。
どうにかして結婚させたいが、知人の説得も不可能。無理矢理『可』にする事もできない。洋一に頼るも失敗。最早打つ手が思いうかばず、諦めモードに入る。
そして結婚式へ。
⇒これまでの事を思い出し、地位などをなげうってでも桜を助けようとする。
細かいプロット
◆始まり
桜が結婚しないと言い出す。独身監獄編開始。
◆独身監獄
起、監獄へ。桔梗が昴を助けるのを見る。なぜ死ぬというのにこんな事をしているのだろう
承、見守る
転、処刑の時。昴が決断するのを見る。
2人の事を思うと、鐘が鳴るべきだと思う。なんてないかもしれないが、それでも親愛はあるはずだ。
結、助けようとするが完全には助けられない。昴との違いを実感。やはり、私はクズなんだ。
プロローグ◆結婚しないと言う桜。
結婚式。鐘の音を鳴らす作業。画面の向こうで、一方的に見知った彼らが流れていく。幸せそうに。流れ作業だ、こんなものは。それよりも、気になることがある。今日は娘が結婚相手を連れてくると言っていた。
◆起
始まりは、12歳。桔梗の監獄行きが発端?
結婚相手を連れてくるだなんて、おませさんだなぁと思った。しかし、透明人間だった。そうして、聞くと。
「別れた」「桔梗さん、監獄に行ったから」「私もそうしようかと思って」「もしかしたら、誰とも結婚しないかも」
この言葉に焦った雅文は、監獄へ。⇒鐘が鳴らない、という事は知らない雅文。
◆承
監獄にて。最初に説明される。まぁ1人くらいは誰か暴走するだろう。鍵がかかってないし、数が数だからな。しかしそれでいい。これはチュートリアルだ。頑張って演技をしてくれ。最悪、何かがあればすぐに手をうとう。
・桔梗と話す。説得してくれないか。知らないな。電話もしない。手紙もかかない。
桔梗「彼女の人生を決めるのは彼女だ。そういう貴方は、なぜ助けたいんだ?1人が好きなのではないか?」
雅文「頼られたからだ」
桔梗「本当かな?世間体を気にしているんじゃないか?クズを生んだ親になるからな」
雅文「……」
雅文「君の事を、手違いだとして生かす事もできるかもしれない」
桔梗「いいや、できないさ。君はしないだろうな。私はここで死ぬのさ。面白い男もいるしな」
雅文「なら、その男と共に……!」
桔梗に助けを求めるが、ダメだった。
・監獄の真実を知る。
さすがに、処刑を見るのは初めて。
これまで単純にボタンを流れ作業で押していたが、本質はこれだったのか。
監獄で何が起きているのかなんて、深く考えた事はなかった。ただ、そこへ行きたくない。そんな他人事だった。地球の裏側の出来事だ。
・桔梗と昴の様子を見守る
◆転
処刑の日。ここで桔梗を死なせてはいけない気がする。
葛藤。助けるのか、助けないのか。
しかし葛藤の末に、何もしない方を選択。いろいろ理由をつけて、自分の安寧を選ぶ。
・目の前で死んでいく桔梗と昴。
雅文の心に、昴の言葉が突き刺さる。
人が死ぬ、という事について。過去、沙羅に言われた言葉が蘇る「死んでほしいなんて、簡単に口にしてはいけません」
動かない。少し前まで話していたはずの人間が。
沙羅の時も、わかっていた。しかしその時は猶予があった。心の準備ができた。
泣いている洋一を見ても、何も感じなかった。
浅はかな。みんな、子供だから平気で死ぬだのなんだのと言えるんだ。
◆結
桔梗が残したてがみを見る。そして自宅に帰る。
そこを桜に慰められる。
「お父さん、大丈夫?顔色悪いよ。私が結婚しないって言ったから?ごめんね」
手料理をふるまってくれる。
雅文「なあ、桔梗のことは何も思わないのか?」桜「まだ憧れているよ。あのね、今日も友達と話してて……」
雅文「あぁ、彼女はもう、神になってしまったのか。偶像だ。本当の彼女はそこにいない。だが、それを言う気にもなれなかった」
※桜は桔梗の死について何も思わないのか?⇒この国の形態により、そこまで悲しみを持続していない?
落ち込んではいるものの、死を実感できていないところがある。
◆エピローグ
何度鐘を鳴らそうとしただろう。
しかし私は、できないのだ。
私こそ、本当のクズなのだろう。
—時系列まとめ————————————–
3月24日 結婚式。
昴連れて行かれる、そこで眠る。
雅文、桜と会話
雅文、洋一と会話。
監獄へ。
■1日目騒ぎが起きる。雅文が人質になる
桔梗と雅文会話「桜について。この場所について」
桔梗と昴が会話「よろしく」
■2日目
最初の死者が出る。
昴と桔梗が会話。鐘の音を訊く。
雅文憂鬱。雅文のところに桔梗が軽く顔を出す。
雅文、桜と電話。
■3日目
●起
鐘の音をききつけて、いろんなカップルがくる。雅文は更に憂鬱
昼:憂鬱な雅文を見つけて、昴が逃走を企む。失敗。昴も憂鬱。
桔梗と雅文が会話。「なぜ助けたのか」
※雅文はこの2人の事が気になり、見守ろうと思う
桜からの電話。心配になってかけたんだけど、大丈夫?
あぁ、平気だよ。
■4日目
昴と雅文が会話。「桔梗をどうすれば落とせるのか」
先輩看守は、桔梗と雅文をくっつけさせたいと画策している。
夜。桔梗と雅文。クッキーだぞ。いいだろ
ずいぶん仲良くしているようだな。君の差金か?
肩入れしたくなったのか?死ぬ人間だろう?
別に、そういうわけではない。
ただ、一方的に知るだけというのはどうかと思っただけだ。
それに、あくまでも私は桜の理想を打ち砕くためにいるんだ。なぜ仲良くするんだ。無駄だろう。
その言葉、そっくりそのまま返すぞ。なぜ私に構う? 桜のためか? それは……。
■5日目
桔梗と雅文の会話。読書中の桔梗。昴について。
■6日目
昴が桔梗に刃を向ける。
桔梗と雅文の会話。そろそろ怖くはないのか?
■7日目
雅文、桔梗たち以外の最後のカップルを見送る。
それを受けて、桔梗と雅文の会話。昴を逃がしてやってくれ。この数日で、君のことは信用できると判断した。だから協力をたのみたい。
雅文(勝手な事を言うな。だが、私としても一人だけでも助けた方が気が紛れるかもしれない。いいだろう)
雅文、昴と遭遇。
桔梗といた事をごまかそうとするが、すべてが桔梗の思い通りというのはしゃくだ。いっそ彼にも知る権利があるのではないか、と思う。
⇒昴が、桔梗と喧嘩をする。
その後、雅文と桔梗の会話。
自分の信念を掲げて死にたかった。
それで失敗して死んだら、別の死になってしまう。だから避けたかったんだ。
■最終日
雅文は、昴の処刑のために呼びに行く。
結局、彼は桔梗の事を知らないまま自分ひとりだけ逃げ延びるのか。まぁ、それも幸せなのかもしれない。
そう思うが、昴は逃げる事を選択しない。驚く雅文
2人の死を見届けて、桔梗が残した様々なものを受け取る。
◆脅迫恋愛 ◆年齢制限
2年後。 桜に芽生える不信感
◆起
ぼんやりと、部屋で過去の日記を見ている雅文。あれから2年が経とうとしている。届けられる手紙は届けた。まだのものは手元に。昴のものはここに。
そこに帰ってくる桜。
・どうせ子供の戯言だろうと思っていたが、相変わらず桜は男っ気がない。
落ち着かない足取りでうがい手洗い。そして戻ってくると、
桜「もう私、絶対結婚なんてしない!」
桜「だって、聖也お兄ちゃん最悪だよ。いい噂を聞かない。そんな軽い気持ちの結婚なんて嫌だ」
聖也の事をいろいろ言う桜。
桜「最近はとくにひどい。知らないのは聖也お兄ちゃんだけだよ、あれ」
桜は真面目で潔癖すぎる気がする。
恋愛に対する理想が高いんじゃないか。顔だけでなく、中身もますます沙羅に似てきたんじゃないか。そう思いつつ、話を聞く雅文。
◆承
・大元であり、甥の聖也に相談してみる。
聖也「ふむ。結婚を嫌がると。まぁ、まだ気にしなくていいんじゃないかい? それよりいつもどおりボクの後始末を頼むよ」
雅文「わかった。いつもの後始末だな」
聖也がフッた相手へのフォローをする雅文。
同じ屑だ、という仲間意識で安心する。
雅文(うーむ。噂について教えるべきなんだろうか。しかし、それはそれで面倒そうだ。まぁ今のところ害はなさそうだからいいか)
雅文(ふん。洋一は私をクズのように言ったが、君の息子も大概クズだよ)
・監視の仕事に戻る。
しかしそこで雛菊に関する情報が入る。
聖也よりも、気になるのはこちら。頼むから、まともな結婚してくれないか。私はもう、誰も殺したくはないんだ。
雛菊たちをマーク。
※この担当は、1人につく。大体10人ぐらい請け負う。しかしその誰かが付き合ったばあいは、その担当と話し合って分け合う。別れたら再びまわす。そんな感じだ。そして同僚が信治の担当だった。
・雛菊をみながらも、気がきではない。桜と重ねていろいろ考えてしまう。この子は何をするつもりなんだ。国外逃亡の準備はしているようだが、本当にそれだけだろうか。
カメラの位置を気にして手を繋いでいるようだが、隠しカメラもあるんだ。
・聖也の手伝い。デッドorアライブと言われる。
・聖也に相手をあてがおうとする洋一。と会話。雅文「桜のぶんも頼めないか?」
洋一「まだ早いよ。それよりキミは、1人が好きなんじゃなかったかい?」ふん。桔梗と同じ事を言う。息子の方が可愛げがある。素直でちょろい。
※忙しい洋一
・そこで現れる椿。気になって直接会ってみる。付き合っていませんが、なにか?
※沙羅死亡時のかくれんぼエピソード
・結婚式前日。どうしても雛菊たちが気になって、私に行かせてくれと尾行。
・結婚式。聖也から婚約者の断りの電話。聖也がまともな人間になる。拍手をしておくが、焦りを抱く雅文。
いい方向に向かったはずなのに、なんだかもやもや。
同僚「あの二人はどうします?」
雅文「くそ……っ!可だ!」
・そこで雛菊問題。堂々と言い張り、後悔していない雛菊に気圧される雅文。
雅文(どいつもこいつも、私をかき乱す)
◆転
鐘を鳴らそうか悩む。しかしだめ。鳴らしかけたところに偽の鐘の音が鳴り、手をとめる。
同僚「何やってんですか。いきますよ」
雅文「……あ、あぁ」
雅文はあらためて自分の無力さを知る。
◆結。
雛菊と会話。こんな子供でも鐘の音を鳴らしたというのに。
◆桜編1
◆起
・聖也の結婚をきっかけにして、一時は落ち着くかと思われた桜。
雛菊について、桜「うーん。同情はするけど、私にはなんとも。私はそんなご立派に、この制度について何か言いたいわけじゃないからね。ただ、自分の結婚の事しか考えられないよ」
※茜と彩芽についての話。
◆承
・沙羅と雅文の新婚時代に興味をもつ桜。雅文は、久しぶりに沙羅の写真や動画をみる。懐かしむ。
桜「お父さんってさ、結婚して良かったの?しぬことわかってたんだよね。一人きりでもいいって思ってたの?」
適当にごまかす。
実家の方ならもっといろいろあるはずだ。戻ろうか。とうながす。
◆転
・桜は1人でいろいろ探る。
新婚のところに悪いが、椿や聖也とも会話。いろいろ話す。
なんかすごい夫婦だが、まぁバランスはとれているのかもしれない。ぼんやりしていると、浮かない顔で戻ってくる桜。
何か、探りを入れてくる。それでも会話。
桜「あのさ、お父さんの昔の写真はどこ?気になる」
雅文「それなら家の方にある。たしか前に実家から送られたはずだ」
◆結
帰ってきて、様子がおかしい桜。
何かをしているようだ。
桜「さっそく、お父さんの写真見てた。そこで、1人でいる写真ばかりをみつけた。カメラマンにも不機嫌そうにしている。修学旅行なども1人きり」
桜「そういえば、お父さんって1人の趣味多いよね」
桜「これ、見つけたよ」
⇒実は、例の書類を見られてしまっていた。
桜「お父さんが言ってた通りだ。私は偶像を見ていたんだね。理想のお父さんを、見ていただけなんだね。小さい頃のこと覚えてる。お母さんとの話、覚えてる。お母さんは幸せそうだった気がしてた。だから信じてたのに。お父さんは、お母さんも私のことも邪魔だったんだ。
私なんか……いない方が幸せだったんだ」
そう言って、出ていく桜
すぐには追う事ができない雅文。なんと言ってひき止めればいいのかわからない。
家出した桜を探す事もできず、放置。
◆起
そこで椿から連絡がはいる。
椿「私の友達にお人好しがいます。その人が桜さんをあずかっているようですが、何かあったんですか?」
雅文「君には関係ない。家族の問題だ」
椿「はいその通りです。私としては距離をとりたかったのですが、それこそ私の夫がうるさいので、どうにかしてもらいたいんです。今はうるさいのでどけてますが、話させましょうか?」
聖也「どうしたんだいおじさん!さーちゃんを泣かせるなんて貴方らしくもないよ!」
◆承
しぶしぶ茜のところに行く雅文。そうして、話す。
◆転
聖也に諭される
◆結
桜を迎えに行く。
桜「どうして追ってきたの?私はお父さんが望んだ通り、1人にしたのに」
「ねぇ、わかんないよ。お父さんが大変だったの、知ってるよ。だから、力になりたかった。だから、それでもいいよ。1人になりたいなら、私ずっといろんなところにいる。お父さんの好きな、1人の時間を返すよ」
雅文「それは……だめだ」
雅文(相変わらず、桜は私に理想を見ている。かつて沙羅がそうだったように、この事を知っても尚したおうとしてくるのか。
たしかにそうだ。私は何をしている。このまま1人で過ごせばいい。椿にせっつかれたからか?聖也がうるさいからか? 世間体のためか?
だからここに来たのか?)
ここで完全な嘘は言えない。ばれたら信用失う。だから、これが偽りになるかどうかもわからないまま、言うしかない。
わからない。下手なことは言えない。言葉をかざるだけ、嘘だと言われてしまう。
だから、口から出たのはたった一言。
雅文「私は、お前が……大切、だからだ」
納得する桜。
桜「……そっか。じゃ、帰ろっか。お父さん」
嘘ではない、と判定されたのだろうか。
それとも、嘘だと見破ったうえで桜はそう言っているのか。わからない。
ただ、桜がまた一歩結婚から遠ざかったことは感じられた。
少し不信感を抱いたままの桜。
自分の気持ちがよくわからない雅文。
四年後。
問題児たちをなんとかせよ。&結婚後の生活について
沙羅との事も少しは考え始める。沙羅は不幸だったのだろうか。桜に、結婚の良さを感じさせたい。しかし、自分でもわからなくなる。
この国の制度に対しての疑問も強くなる。
◆起 信治が失踪 桜が沙羅の髪型に「沙羅は不幸だったのだろうか」
桜「こんな制度なんてなくなっちゃえばいいのに」
◆承 直樹を見る。 沙羅との事をあらためて考える。「昔の私と同じ考えだ」
直樹、すみれ「こんな制度なんてなくなっちゃえばいいのに」
◆転 手紙によって、小百合のところへ。
明斗を見て、自分の過去を反省
明斗、小百合「こんな制度なんてなくなっちゃえばいいのに」
◆結 洋一が反政府活動をしていると知る「沙羅は不幸だった」
洋一「こんな制度なんてなくすべきではないか」
◆恋人死亡編
茜は、死にたがりの健一郎を生かす事ができるのか。私は桔梗を止められなかったというのに。
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◆起 健一郎の事を知る
・不用意に結婚の話は出せない。こう着状態だ。
あの一件から、桜は沙羅と同じようにしている。雅文「髪型、変えたんだな」
桜「お母さんの写真見たら、なんとなく。私、お母さんの気持ちになりたいから」
若干反抗のようにも感じる。
雅文「桔梗はもういいのか。前までは桔梗を真似ていたと思うが」
桜「そういえば。健一郎って人は、2人目の桔梗と呼ばれているんだって」
桜「結婚しないと公言している。あの、あやめさんの彼氏だったんだって。やっぱり結婚しないのかな。気になる。だって、結婚しないって事は親を悲しませる事だってわかったから。桔梗お姉さまは親がいなかったけど、この人はまだいるはずどう思っているんだろう。どうするんだろう」
雅文「健一郎か。たしか、担当する中にいたはずだ。まだあまり確認していなかったが……」
→そこで、茜がお見合いアタックしているのを見る。
頑張って結婚させてほしいものだ、と応援する雅文。
◆承 健一郎についてのアドバイス
半年ほど後。
茜と信治に相談され、「片方が死んだ時のみ結婚できる」という話をする。
茜「桜ちゃんのお父さんは詳しいらしいから。再婚についてしっかり教えてほしくて」
※桜がいない時
◆転 呆然とする
・信治が失踪。呆然とする雅文。
まさか私のアドバイスのせいなのだろうか。
本当に死んだのか?問いかけるが、よくわからない。教えてもらえない。
茜「いなくなった。それだけだよ」
桜と会話。信治について。
桜「あんなに良い人だったのに、どうしていなくなっちゃったんだろう。見つかるといいね」
◆結
・1年後。信治の死後。茜を慰めるために桜が家に呼ぶ。
雅文、茜に問いかける。「信治を殺したのか?」
答えない茜。そこに桜が立ち聞き。沙羅を邪魔だと想っていた雅文の事を思い出し、疑心暗鬼。
茜を問い詰めると、ようやく答える茜。
茜「信治君には死んでもらったよ」
桜「どうして?」
茜「私は結婚したい。そのためには信治君が邪魔だった。あくまでも信治くんの意思で死んだんだから、通報しても無駄」
桜「信治が好きだったんじゃないの?」
茜「ボランティアで結婚したんだよ。だから私は本命の健くんと結婚する。死なせたくないから」
⇒桜は混乱する。
健一郎を生かしたいという茜の気持ちはわかる。でも、そのために信治を殺すなんておかしい。
桜「わからないよ、お父さん。本当に好きでもない人と結婚する、というのを否定したい気持ちはわかる。でも、もうわからない」
◆この事があり、桜は、健一郎に話しかける
本当に好きでもない人と結婚する、というのを否定したい気持ちはわかる。でも、もうわからない。
「死なないでほしい。そんなのはばかみたいだ」と言う⇒桔梗の否定
「死んでもいい。それは素晴らしい事だ」と言う⇒沙羅の否定
様子を見たい。
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◆起
・桜がなにやら行動を始めるらしい。
パーカーを着て、狐面をつける。
雅文「どこから手にいれたんだ、それ」
桜「なんか適当に。顔を隠すのに丁度いいかなって思って。ひょっとこやキャラクターものだと遊んでるみたいで、おかめだとちょっと違うなぁって。これなら威圧感も与えられる」
出て行く桜を見送る。
◆承
・同僚と一緒に会話。同僚「桜ちゃんの担当になりました。面白い事やってますね」
何をやっているんだあの子は。私は仕事が忙しいからあまり見ていないが、いろいろやっているらしい。
※ちょろっと、直樹についての会話。
桜の奇行を目にして、改めて、沙羅との結婚生活について探ろうと思う雅文。
・情報収集。
雅文「聖也君。君の目から見て、沙羅はどうだったんだ?」
聖也「幸せそうだったと思うよ? ボクの幸せには負けるけどね!」
雅文(だめか。しょせん、偽りの姿をみせていただけだ)
雅文「ところで君は茜の事は?」
聖也「ああ、うん。いろいろ聴いてるよ。茜の役に立ちたいんだけど、関わらせてくれないんだよ」(信治の事で、最近ちょっと忙しいしね)
◆転
・狐面がない桜。
雅文「もう、いいのか?」
桜「うん。うまくいったみたいだから。私、謝らなきゃ。ひどいこといろいろ言っちゃった。
茜さんはうまくやった。でもよくわからない。この制度って、正しいのかな。
けっきょく、生きるために結婚するんだって。生きたいんだって。利用するって言ってた。
生きるために結婚するというのは、間違っているのかな?」
雅文「……」
◆結
・同僚と会話。儀式失敗編へ
慰める事もできたし良かった良かった。と思ったら、直樹問題発生?
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◆儀式失敗編
※手違いによりプロット消失
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・結婚式後。
桜が泣いている。慰める。
桔梗の死を実感した。
改めて、この制度に疑問を抱く。
茜と信治。沙羅と雅文。どちらも生きるために結婚をした。
桔梗は結婚しないから殺された。
何が正しいのかわからない。
でも、茜が健一郎を生かしたいという気持ちはわかる。本当は、自分も桔梗には死んで欲しくなかったんだと気が付く。
桜「桔梗お姉さまが、いない」
こっそり泣いている桜。
桜「おかしいよね。今になって、本当に実感してるの。桔梗お姉様、死んじゃったんだって。私が、止められなかったんだって」
桜「どんな風に死んだんだろう。お姉さまも……本当は、怖かったのかな」
雅文「さぁ。どうだろうな」
桜「私、あらためて茜さんに謝らなきゃ。ひどいこといろいろ言っちゃった。茜さんはうまくやった。私は、桔梗お姉様の行きたいという気持ちをうまく引き出せなかったんだ。簡単に諦めちゃったんだ。そういうものだって思った。
結婚しないなら殺されても仕方ないよね、って。
誰よりも思っていたのは、私だったんだ」
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◆婚前監禁編
◆起
・桔梗の手紙を見る。小百合の事を知る。
▲桔梗は小百合という少女に出会った。別荘をかした。日記をここにしまうように言った。何度も止めた。だが止まらなかった。
※桔梗は、小百合の相手を知らなかった。小百合は用心して名前を言わなかったから。桔梗は調べようとしなかった。
同僚に電話。
雅文「なぜ言わなかった?」
同僚「かわいそうだったから。それに、お金もらいました。言わないようにと。大丈夫ですよ。通報はしていませんが、監獄への迎えは行きましたから」
雅文「くそっ!そういう問題じゃないんだよ!」
◆承
・監禁場所を見る。
明斗を救出。真実を話しつつ、家に送り届ける。
◆転
・悩む。これだけでいいのか。確かに私は明斗を保護した。しかし、小百合の事は。
手紙を渡さなくてもいいのか?
きっかけは?
桜「お父さん、お帰り。昨日から変な態度でどうしたの?」
雅文「少し嫌なものがあってな。行きたくない場所に届け物をしなければならない時、お前はどうする?」
桜「誰かを頼るとか?」
◆結
・洋一をたより、改めて監獄へ。
※経験者歓迎の人手不足。
看守と再会。
————————-
◆起 基本的には忠実に看守を務める。もう心を動かすのは止めた。
・茶室にいる小百合のところに行き、会話をする。
小百合「アナタ、誰? 手紙を持ってきた」
一緒に同封されていた、小百合宛の桔梗からの手紙を渡す。
小百合「明斗くんに言うなんて。最低。しかし……」
雅文「なぜこんな事を?」
小百合「2年前の結婚式を見たから、決めた」
◆承
・実は助ける道があるのではないか?
探す。しかし、以前よりも警戒されている。何もできない。
鐘の音が耳障りだ。ここに来ると、私は無力感を覚える。
気持ち悪い。
昴がやっていたように、小百合を楽しませる。
・看守から、小百合について⇒あの女はまるで桔梗だ。いまいましい。なんとかして顔を崩したい。絶望させたい。
※身体検査が甘い。だからヘッドフォンを持っていける小百合。
さすがに、監獄から持ち出すときには検問が必要。雅文の時だけは、憔悴しきっていたためにゆるされた。
◆転
・茶室 ヘッドセットが外れてうろたえる小百合⇒なぜ?明斗に言った事をぽろっと喋ってしまう?
昴との会話を思い出す。廊下で愚痴られていた時。
肩入れしてしまうが、仕方ない。
明斗の事だけを語る時は嬉しそう。
小百合「明斗君が、わたしのすべて。だからかまわない。鐘の寝が偽物だと気がついている。もう何度もきいたから。
看守「あの囚人となかがいいみたいだな。わざと楽しませようなんて、趣味が悪くなったんだなぁ。だが応援するぜ」
◆結
・小百合「ワタシは悪い子。監禁をした。だからいけない」
桜の話をする雅文。私の娘も結婚しないと言った。桔梗もそう言った。だが、悪い子ではなかった。そんな風に思った事はない。
雅文「監禁は大丈夫だ。彼は怒っていない」
小百合「そう。明斗君は優しい、でもナイフを向けた」
雅文「そんな人間は、前にも見た。桔梗も、昴という青年に向けられたが怒ってはいなかったぞ。
罪がないとは言わない。だが、君はそこまで自分を責めなくてもいいと思う。責められる時は、自分で責めなくとも勝手に周りが責めてくるものだ」
小百合「……明斗君以外からそう言われたのは、初めて」
それから、ポツリ、ポツリと、彼女は話すようになった。
———————–
◆起
・最終日が来る
ヘッドホンつけてる。でもきっと不安。話きく。
手紙を見せて、大丈夫という小百合。
桔梗『君がこれを読んでいるという事は、私と同じ道を選んでしまったんだろう。何も言いはしない。それが悪いいう権利も、いいと言えるだけのものも、私は何も持ち合わせてはいない。ただ、これだけは言いたい。
すまなかった。君が結婚するときは4年後だ。それまでにも何もできていないとしたら、私の反抗などその程度だったのだろう。私が監獄で吠えながら死んだところで、たいした影響を与える事ができなかったんだろう。すまない。本当に、すまなかった。私は、君を助ける事ができなかったのだな。
なぁ。怖いだろう。寂しいだろう。それで自然なんだ。気休めにもならないかもしれないが君には、これだけを言おう。 君は、一人ではないよ。せめて。せめて、私も一緒に死ぬよ。君と同じ死に方をするものとして、ときは違えど同じ感覚は共有できるはずだ。だから、君は孤独ではない。それだけは教えよう』
◆承
・最期の通話。
無言で、きる小百合。
雅文「いいのか?」
小百合「いい。声を聞くだけで良い」
そこに、明斗から電話。
看守に支持を仰ぐと、電話に出るように指示。
雅文の言葉が逐一チェックされている。
そして、看守からの提案。面白そうだから連れてこよう。
電話の途中で奪われる雅文。
看守「面白そうだ。観客の1人が言った。止めてみよう」
⇒自分が電話番号をわたしたせいで、と悔やむ雅文。
明斗が来ると知って、内心でうろたえる小百合。
通話後、からかわれる小百合。
・監獄出口。
出ていこうとする看守を呼び止める。
雅文「せめて、彼女を心安らかに死なせてやってくれ。彼を巻き込むな」
さすがに実際の処刑となると見ていられない。またあれになるのか。だめだ。思い出して、パニック。今度は前と違い、動く。
明斗を連れてこようとするのを、止める。そして攻防。足、くるぶしを撃たれる。這う。視線の先で、
拳銃をむける。
看守「わかってるのか?その引き金を引いたら、あんたヤバいぜ?これも見られてるんだから。お客様の心象がさぁ。人殺しになりたいか?」
昴ならば、きっといかせないはずだ。
むけてうつ、が、おもちゃの拳銃
◆転
・足を引きずって行く。すべて終わってる。
明斗「あ、警備員さん」
突然大暴れする明斗。
明斗「俺は、何かをしたくて。でも、自分が死にたくはなくて。怖くて。俺でもできることをやろうとした。少し小百合と話したかった。それだけなんです。それだけなんですが、俺は、何をやったんでしょう。俺、ころして、俺は、俺はあ、ああああああ!」
笑う看守。
雅文(なんだこれは。私は小百合をせめて心安らかに死なせるのではなかったか。明斗を保護したのではなかったか)
また助けられなかった。
昴と桔梗がフラッシュバック。辛くなる雅文。
◆結
・病院。洋一がいる。
洋一「君の事は、暴れた囚人を取り押さえようとしてあやまって打たれたという事になっている。良かったな。伊集院は守られている。
桜には、僕の方からごまかしておくよ」
雅文「待て。お前は何をした?どういう存在なんだ?」
洋一「今の君になら話せそうだ。
素晴らしい。前の君は無傷だったが、今回は怪我をした。そんなキミなら、大丈夫だ。
無力を実感しただろう。
無念だと思うなら、仲間になってくれないか。我々はひとりでも仲間を欲している。
信治も僕が助けた。明斗も取り込むつもりだ。反政府活動をしよう」
雅文「ああ、今度こそわかったよ。
私は現実を直視した。そのうえで答える。
私には、不特定多数の人間を守るなんて無理だ。それは、君のような人がやればいい」
寂しいと騒いでいた聖也のことも思い出す。
12歳の時、1人で桔梗の死を嘆いていたかもしれない桜を思い出す。
雅文「君がやろうとしている事はただしいかもしれない。だが、私はそんなヒーローなどにはなりたくない。
私は、桜だけを守ろう。桜だけで精一杯なんだ。……それで、いい」
洋一「キミはこの事を言うのか?私を通報し、死なせるか? たしかに。こんな人間が身内にいたら世間体にかかわるからねぇ」
雅文「前までならやっていただろう。しかし、わからなくなってきた。この国は、これでいいんだろうか」
洋一「きみは、娘の桜に自分の仕事について言えるのか?自分の判断で命を奪っていると、言えるか?」
雅文「それは……困る。
桜なら受け入れるかもしれない。だが、知られたら罪悪感を覚えるだろう。
一度ケチがついたぶん、私は、綺麗な父親でいたい」
洋一「昔と逆だな。私は人を騙した。そして、今では私が脅す立場だ。
仕事について桜にバラされたくなければ、私の事は見逃してもらおう」
私はまた、助けられなかったんだ。
通報はできない。力になる事もできない。私は中途半端な人間だ。
◆エピローグ
・桜が看病に
桜「お父さん。骨折したって聞いたけど?」
骨折。明斗と小百合の出会いがそれだと聞いた。
何も言えず、どうすればいいのかわからない状態。なんだかんだとぎこちないながらも、優しく出迎えてくれる桜。
※ここで、改めて桔梗の死を悲しむ桜?命日だから。
桜「ねぇ。なんか、顔色悪いけど」と気がついてくれる。
無言のまま桜をみる雅文。この生活を、私は気に入っているのかもしれない。
私は沙羅を不幸にした男だというのに。
雅文「なぁ、いい男は見つかったか?」
桜「ううん、まだ」
雅文「なぁ、桜。頼む。頼む。
誰でもいいから、結婚をしてくれないか」
雅文はすがる。しかし、桜は曖昧にうなずくだけだった。
5年後、6年後
◆起
1.ガーベラ話 桜の見合い
2.桜が覚悟を決める
◆承
3.無力さを実感。止められない桜
4.沙羅の事を知る
◆転
5.桜との戦い
◆結
6.桜の結婚式
——————————————–
◆変人縁談編
◆起
・そろそろ、本格的に焦ってきた雅文。残り一年。丸2年。そう思うとどうすればいいのかわからない。
桜の結婚相手を探す。
雅文「一応監視だ」
桜「大丈夫、18までには見つけるって。五百円コースでいいよ。値段じゃないから」
そこで、担当しているガーベラ(前)発見。
そこにガーベラが札束落とす。担当だが、名前は覚えていない。端末を操作してみようと思うが、逃げられそうになる。思わず捕まえる。
ぶわわわっと泣き出すガーベラ(前)
ほうっておけず、注意する。大金を持ち歩くな。
(雅文:もう誰とも関わろうなんて思わない。だがこの子放っておけないな。いやいや。必要以上に関わるべきではない。これだけだ)
※出直した結果、ガーベラ(前)は500円コースに行く。
◆承
……たしかに、勝手に頑張れとは言った。
まぁ一応、彼女がもっと堂々と過ごせることを願った。しかし。しかしだ。なんだこれは。
なんだ、これは。
私の担当は引きこもりがちで引っ込み思案な女の子だったはずなんだが。なぜこうなったんだ。もはや理解できない。宇宙人だと言われた方が納得できる。おどおど、キョロキョロとしていたあの子はどこへいった。
こちらの方が生き生きしているとは思う。しかし、こんな変化でいいのか!
おい茜!という心の叫び。
この子は、本当に死ぬかもしれないとわかっているのか?
カメラを見ていて、変な生き物発見。同僚と囁き合う。
おい、なんだあれ。あり得ないほどの能天気お気楽ガーベラに辟易する雅文。
不審者だぞ。見てくれこのカット。ゴミ袋かぶってるんだが。なんだあれ。なんだあれは!
あれが私の担当だと!?
あれの、何を調査しろというんだ! まるで動物観察だ!理解できん!
同僚「いやぁ、聖也君を彷彿とさせますね。楽しそうでなによりです」
雅文「私の甥をアレと同じにするな。彼の方がよほどまともだ」
まさか、聖也の上を行く能天気がいるとは。くそ。行動原理が読めない。
明と一緒にいるようだが、あれは恋愛関係なのか? そうなのか?わからない。これでは可、も否、もできないではないか。
さすがに判断するために、これはもう直接話すしかないと思う。
(雅文:仕事ができん)
◆転
・ガーベラに話しかける
ガーベラ「我はガーベラ。人探しをしているのだ!」
雅文はチェックする。ああなるほど。茜を探しているのか。
雅文「君はわかっているのか?死ぬんだぞ?」
ガーベラ「わかっているぞ」
雅文(いや、わかってないだろ)
雅文「明というのはなんだ?」
ガーベラ「友人だ」
雅文「そうか恋人ではないのだな」
ガーベラ「うむ。あの者には、もっと素晴らしい人間がいるかもしれぬ!」
雅文「君はどうする?」
ガーベラ「大丈夫。今はそれよりも、感謝が大事だ」
雅文「そうかそうか。それなら勝手にやれ」
こいつは監獄の事を知らないから、こんなに呑気なんだ。(※これまでの失敗を生かして、茜の事は教えない)
(雅文:勝手にしろ。やさぐれモード)
◆結
・明斗から連絡?明のお見合いの提案。
明斗「貴方なら明も知り合いですし、警戒しないと思って」
雅文(うーむ、しかしあそこにはガーベラが……)
調べてみると、たしかにあの日以来ガーベラと明は会っていないようだ。喫茶店に通っている。そちらに好きな相手でもできたのかもしれない。
雅文(ならば問題ないだろう。まぁ一人でも大丈夫だと言っていたし。彼女にも秘策があるのかもしれない)
明斗「オレは知り合い少ないので、貴方ぐらいしか頼れる人がいなくて」
雅文(なるほど。洋一の方とはかかわらせたくないんだろう)
⇒桜と明のお見合いが決定する。
雅文(ガーベラには悪いが、まぁ彼女なら適当になんとでもなるんだろう。今は自分の娘の方が大事なんだ)
————————-
◆起
・何かしている桜。今日のお見合いの準備かと思って張り切って手伝おうとするが、
違うと言われる。
翌日に、すみれの知り合い(※ガーベラ)と会う予定があるのだという。
桔梗についての写真などを探している。話を聞くと、自分が会ったかもしれないし、桔梗だったのかもしれない。もしそうだとしたら桔梗について語るためにいろいろ探しておく、と
雅文「また桔梗か」
雅文「その桔梗のためにも結婚だ。忘れてないだろうな?」
桜「はいはい。大丈夫だよ」
◆承
・桜と明のお見合いをこっそり観察?
2人で出かける様子を見て、これはデートか!?と同僚と騒ぐ雅文。
雅文「いいか。これは娘を観察しているわけではない。仕事だ。明君は、私の担当である自称ガーベラとの恋愛関係も示唆されている。それを見極めるためだ。いいな。決して、娘の恋路をおっているわけではない。勘違いしないでくれ」
同僚「はいはい」
ある程度して2人が離れたところで、知らないフリをして桜に電話する雅文
予定の時間よりも早く帰ってしまったようだが、大丈夫なのだろうか。
雅文「やぁ。お見合いはどうだった?」
桜「とてもいい人だったよ」
雅文「そうか! それは良かった!」
ガッツポーズ。
・しかし翌日。
桜がフられたという。
雅文「なんだって!?お前の良さを言っておきたい」
桜「いいのいいの」
桜「明さんは私にとっていい人だったよ。でも、ガーベラさんにとっては特別な人だった。だったら仕方ないよ。残念。フられちゃいました」
桜「ガーベラちゃん可愛い。趣味がいいよね。私と同じ趣味!はしゃぐ桜」
雅文「年上ではないか」
桜「いいのいいの。なんか聖也お兄ちゃんみたいでほうっておけない」
桜「ガーベラさんは何も気負わずに結婚しました。ガーベラさんは深く考えず、明さんと純粋に恋をして結婚したんだと思います。
本来、こういうものなのかもしれません。死ぬとか生きるとか、深く考えて結婚なんてするものではないと思います」
◆転
・結婚式。
たしかにその後集めた情報からしても、2人は問題なさそうだった。しかたない。可を押そう。
明斗は適当な人と結婚したらしい。
幸せそうな2人。
私は彼らと同じように適当な人と結婚した。そして苦労した。しかし彼らはそれでいいのだと言う。
ガーベラたちの、これから仲良くなればいいという考えに驚く雅文。自分はどうだっただろう。
※コースの謎は?
健一郎「そういえばなんで結婚相談所に?」
明「ビラを見たので」
茜「えっ。それを巻いたのって、そこのおじさんだよ」
明「そうなんですか!?ビラをありがとうございました。俺は貴方のおかげでガーベラさんと結婚できました。命を救われました」しかも、兄を助けてくれた人じゃないですか!
ガーベラ「そういえば我もビラをもらった気がする」
(雅文:そうか。私は力になっていた部分もあるのか)
◆結
・のんきなガーベラを見ていると、世界がわからなくなってくる。こんなものだっただろうか?違うだろう?
絶望を思い出すように、監獄のを見ている。
そこに、桜登場。「あれっ。今、何を隠したの?」なんでもないと言うが、閉じた拍子に昴あての手紙が落ちる。見られてしまう。
ここまできたらどうしようもない。そのまま、日記も見られる。
目の前で、桜が読んでいく。
桜「お父さんはたまにこの時期に何かある。だから気になってた。そっか。そういう事だったんだね。
お父さん。少し、心の整理をさせてください」
※雅文の仕事そのものに関しては、バレない。
◆桜編2
■1.桜の覚悟
起 結婚しないと言う桜(なんだと!?)
承 皆で説得(何を言っても響かない)
転
結 桜の覚悟を見る(桜の覚悟は本物だ)
■2.諦める雅文
起 桜の活動を聞く(桜が止まらない)
承 桜の活動を聞く(桜を止められない)
転 墓参り。明斗と会う。(洋一に会おう)
結 洋一に頼むが断られる。(私は無力だ)
■3.沙羅の想い
起 昇進話。同僚を殴れない(1人で生きよう)
承 宛てなく散歩(他はいいな悩みがなくて)
転 桜の木。回想(沙羅はこんな事言っていた)
結 想いを知る(私は1人の時間を貰った)
■4.結婚式
起 結婚式開式(ついに始まってしまった)
承 雛菊の演説。明斗と対峙(私はどうする?)
転 桜の演説(桜は本当にクズなのか)
結 鐘を鳴らす雅文(違う。クズではない)
■5.
起 監獄に行く(私は行かなければならない)
承 桜と再会(桜と生きる)
転 桜と逃げ出す(桜と生きるんだ)
結 ピンチに現れる洋一(助かった)
—————1.桜の覚悟—————-
◆起 結婚しないと言う桜(なんだと!?)
◆エピローグ
・改めてやってくる桜。答えを出します。
桜「お父さん、見殺しにしたんだ。そうなんだ。
でも責めないよ。わかってる。お姉様は自分で死を望んでいた。だから、仕方ないよね。わかってるよ」
桜「でも、頭が整理できないの。だから、だめだよ。落ち着かない」
桜「ただ、お父さんの手で、私を見殺しにしてよ。
そうじゃなきゃ耐えられないよ。私もお姉様と同じにならなきゃ。自分だけ幸せに結婚をして生き残るなんて、できない。私も監獄に行く。死ぬよ」
桜「今まで育ててくれてありがとうございました。親不孝をお許しください。私は死にます。結婚しない。こんな国、やってられない」
髪を縛る桜「これは、誰の真似でもない。私自身の選択」
桜は、桔梗のようだった。
◆承 皆で説得(何を言っても響かない)
・聖也に改めて相談。聖也たちと桜の会話。
聖也「ボクは常々結婚の良さを語っているんだが、うまくいかないんだよ」
椿「貴方については、お義父さんにいろいろ教えてもらいましたから」
椿「私は大それた事はしません。ただ、馬鹿な夫がかわいそうな目にあわないようにしていたいんです。馬鹿な子ほどかわいいんですよ」
しかし失敗。
椿「どうする事もできません友達の雛菊さんに頼んだらどうですか。」
聖也「ほうっておくといいよ。きっと死の間際には怖がって泣きついてくるはずさ」
雅文(本当にそうだろうか)
・茜夫婦。
茜「ボランティアで結婚してくれる相手を探してもいいけど、オススメはしないよ。多分、後悔するから」
こちらもうまくいかない。
死なないでと言っても無意味。死にたくないわけじゃない。結婚したくないだけだから。
じゃあ、結婚してと言えばいいのか?
茜「そんな形だけの言葉なんて、響かないよ」
健一郎「死の恐怖を感じた。大切な人に生きていてほしいと言われた。だから生きようと思った。でもそれが桜さんだと違う」
◆結 桜の覚悟を見る?(桜の覚悟は本物だ)
桜「無駄だよお父さん。茜さんと健一郎さんの再現をしようって言うんでしょ」
桜「死の恐怖を私に与えようなんてしても、意味がない。お父さんが私を殺すはずがないとわかっているから、何をされても怖くはない。むしろ、お父さんの方が怖そうだよ」
桜「何をされても、何を言われても、私は絶対に変えない。絶対に、結婚しない」
—————2.諦め—————-
◆起 桜の活動を聞く(桜が止まらない)
雅文、同僚に声をかける。
雅文「いくらだ。君は今、いくらほしいんだ?
いくら積めば可にしてくれる?」
同僚「最低でも数億はほしいですね。今後の年収も含めて。いや、もっとかも。
人のいのちはお金じゃ買えないんですよ。
そりゃ気分的には力になりたいですけど。仕事ですからねぇ。仕方がないですよ。
自分にも家族がいるんで」
・桜「お母さんのお墓に行った。学園で、桜様とよばれる。こんな気持ちだったんだね。
お父さんは、1人の楽しさを思い出してよ」
雅文(言葉が響かない。もう何も言えない。
無理やりというのは無理だ。同僚が見ている)
毎日、桜の考えが変わる事を祈った。しかしだめだ。
◆承 桜の活動を聞く(桜を止められない)
・茜からボランティアの話?桜が必死で結婚相手を探し回っている。自分以外には死ぬ人が出ないようにと
◆転 墓参り。明斗と会う。(洋一に会おう)
・監獄2人の墓場へ。小百合の墓場でもある。
雅文(くそ、あの時見捨てたのがいけなかったのか。私は全員を助けられなかった)
ふと横を見ると、明斗がいる
明斗「結婚報告をしにきたんです」
雅文(そうだ、洋一に連絡を)
◆結 洋一に頼むが断られる。(私は無力だ)
桜の考えを変えるのは、諦めようと思う。
・洋一に土下座。
雅文「結婚相手を用意してくれ!」
洋一「私は忙しいから無理だ。それに無駄だよ」
雅文「ならこの国を壊せ!早く!今すぐに!」
洋一「今は無理だ。私はこれまでにも様々な若者を見殺しにしてきたんだ。今だけ動くなどできない。無能だと罵ればいい。臆病者だと笑えばいい。
だが失敗するわけにはいかない。慎重にいかなければ。まだ情報が足りないんだ。聖也の時とは違う。相手は見つからない。女性だからね」
雅文「それでもやれ!」
洋一「ではキミは死んでくれるかな?」
雅文「えっ」
洋一「命をかけて頑張ってもらわなければならない、という事さ」
洋一からおもちゃの銃を向けられる。小百合の時に撃たれたせいで、怖い。トラウマ。
あんなに痛い思いはもう嫌だ。無力なのはもう嫌だ。
洋一「そう。君は自分の命の重さを知っている。それは美徳だと思うよ。それがキミじゃないか。
キミは今まで、何人の死を許容した?小百合や桔梗だけではない。その他にも、鐘がならない者はいたはずだ。今更自分の娘だけ、というのはムシが良すぎるんじゃないか?
自分で守ると言っただろう?父親として頑張るんじゃなかったか?」
雅文(たしかにその通りだ。もうだめだ。諦めよう)
—————3.沙羅の想い————–
◆起 昇進話(1人で生きよう)
結婚式の日。
・熱心な仕事ぶりが評価され、昇進の話が持ち上がる。
同僚「そうしたら、この仕事も終わりですね。鐘を鳴らす必要なんてなくなりますよ」
同僚「桜ちゃん、噂になってますよ。第三、いやこんどこそ第二の桔梗だって」
同僚「このままじゃ娘さん、クズですね。かわいそう」
殴ろうとする。しかし、耐える。ここは職場だ。争ったら地位が危うい。
雅文(そうだ。1人というのは、誰にも煩わされる事がない。幸せなものだ。心が揺れないのだから)
一人の時間を楽しむために、散歩をする正文。
◆承 宛てなく散歩(他はいいな悩みがなくて)
・気分転換に喫茶店。
直樹とすみれ(大学生)に遭遇。幸せそう。
直樹とすみれ「今頃卒業式ですよねぇ。ゆっくりしてから結婚式に行くつもりなんです」
雅文「そうか」
直樹とすみれ「どこかで見た事ある人だね。そうだねぇ」
のんきに会話。悩みがなさそうで羨ましい。
・明たちに会う。狐面つけてる。
明「ああ。お揃いがいいっていうので。これもありかなと。それに、オレたちはあまり相手の事を知らずに結婚してしまいましたから。もっとこの人の気持ちを知りたいですからね」
ガーベラ「そうだ。我の弟子にしたのだ。ガー・ベラ男。なかなかだろう」
明「この先に桜の木がありますよ。行ったらどうですか」
◆転 桜の木。回想(沙羅はこんな事言ってた)
・待ち合わせの木の下。あの木はなんだったか。ふらりといって、桜の木だったと気がつく。
・桜は散る。なのにいいのか?と、名付けの時の事を思い出す。
◆結 想いを知る(私は1人の時間を貰った)
・桜を見上げていると、聖也が来る。
聖也「気がついたら結婚式じゃないか!さーちゃんが死んでしまう!どうするんだい!?」
雅文「なぁ、聖也君。沙羅はどうだったんだろう」
聖也「何を馬鹿な事を言っているんだい。前にも言っただろう? 沙羅さんは、貴方の事を大事にしてくれていたよ」
気付く雅文。
沙羅はなんだかんだで愛してくれていたのだ。雅文が1人の時間をなくさないように、気を遣っていただけ。不器用な。
桜が2年目にやったのと同じだった。やはり、親子だなぁ。
そんな彼女を、私は失ってしまったのか。
しかし皮肉だな。私が、1人でいることに違和感を覚えて嫌われていると感じていたのなら、その時すでに私は、他人といることの楽しさを感じていたということになるのか。
私は、沙羅を幸せにはしなかった。沙羅によって、幸せにしてもらったんだ。
雅文「私は、なんて愚かな男だったのか」
聖也を追い払って結婚式に行く。
—————4.結婚式—————-
◆起 結婚式開式(ついに始まってしまった)
◆承 雛菊の演説。明斗と対峙(私はどうする)
・雛菊「私には結婚相手がいるわ」
雛菊「私はもう、結婚したわ。それを主張する。それで死ぬなら、構わない」
ヒナギク(確信なんてもてない。でも、信治は嘘つきなの。他の人のために、嘘をつく。それが信治だから、もしかしたらって思っていた。そうじゃなくても、やっぱり私は彼以外と結婚する気にはなれなかった。ただそれだけよ)
・どうしようかと雅文が戸惑っているところに、
雛菊の再現のようにしんじが乱入。
信治「僕は川中信治。幽霊です。享年18なので、18の雛菊と結婚します!」
・追いかける。と、そこに明斗。
明斗「もう無駄ですよ」
明斗に問いかける。
雅文「これでよかったのか。羨ましいのではないか?」
明斗「羨ましいが、仕方ない」
俺がうまくいかなかったからといって、俺まで誰かを恨んでしまってもどうしようもない。
それは、2年前に雛菊が言ったセリフだった。こうして巡り巡っているのだな。
雅文「なぁ。君はきっと、幸せになれるよ。同じことを言った雛菊が救われたのだから。君も、きっと」
→そこにガーベラと明の声。表情がゆるむ明斗。
雅文(もう救われているのかもな)
◆転 桜の演説(桜は本当にクズなのか?)
・透明人間を相手に儀式。キスをする桜。
桜の演説。
頭がおかしい子だと思いましたか。クズだと思いましたか。大切な人を見つけるのが少し遅いくらいで、クズだというの?
静まり返った壇上で、彼女は言う。
桜「私は、愛されています。愛を時間だと思う。単純な時間の推移だけじゃなくて、その人が使える時間の何分の1を自分にくれたのか。それが愛だと思う。だからそういう意味で、愛情表現なんてなかったお父さんでも、私は自信をもっていえる。愛されてきた、と。
お父さんは私のためにいくつもの時間をさいてきた。
ただ一緒にいれば愛じゃなくて、傍にいなくても私の事を考えてくれていた。それを知っている。他の仕事をしていたって、その時に私の事を考えていたのなら、それが私に対しての愛だ」
雅文(桜はクズ。本当にそうなのか? 桜は、誰からも愛されなかったのか?いや、そんなはずはない)
◆結 鐘を鳴らす雅文(違う。クズではない)
・自分の地位、名誉(娘にさえも冷静に否にすれば、完全に褒めたたえられる)命の安全のために。1人の時間のために、桜の儀式をただ見ているのか。
それとも、それらすべてを壊して、命の危険があっても桜を助けようと鐘の音を鳴らすのか。
→鐘の音を鳴らす
これまでの私は、自分自身にリスクがつきまとう行為をすべて排除してきた。中途半端にしか動かず、戸惑ってばかりだった。そうして、結果的にすべて失敗した。だから、もういい。
私がつくりあげてきた名声。地位。信頼。それらすべてを揺るがす行為だ。
ただ若者の恋を調査するだけで多くの金を得る。そんな楽な生活から離れるという事だ。
少年も少女も、みんな死を理解していない。監獄の事を知らない。
だが、それでいいのだと思う。あんな世界のことは、知らなくていい。
・鐘を鳴らす。何度でも鳴らしてやる。
これは昴の分。これは雛菊の。これは彼の。これは、これは、監獄で死んでいった様々なカップルの分。鳴らせ、鳴らせ、鳴らせ!
同僚「何やってるんだ。狂ったのか?」
雅文「違う。私は正常になったんだ。狂っているのは、この国の方だ!」
雅文(そうだ。クズはいるかもしれない。私のように。
だが「誰にも愛されていないから」というその一点だけで殺される理由にはならない)
・戸惑う同僚や、掴んでくる人を振り払い、壇上の桜のところに。そして叫ぶ。腕輪をたたきつける。
雅文「愛されていない人間が、どこにいる?
恋人から、親から、兄弟から。愛されている。
私も、私自身を愛している。生きているだけで、自分を愛している、望まれていると言えるのではないか。そこに、なんの違いがあるんだ」
雅文は名誉を捨てる。仕事を捨てる。
そしてその後、命の危険があろうとも突き進む
頼む。みんな、変わってくれ。動いてくれ。くそ、ダメなのか。誰か、誰かの声はないのか!?
⇒仕事を失い、捕まって牢に入れられる。
—————5.監獄—————-
◆起 監獄に行く(私は行かなければならない)
・だが、数日後。拘留所洋一が来て釈放。保釈金で一時的に。
君は世を騒がし始めた。ここまでやった人はそういないから、下手に死刑にできない。
処刑の前日あたり?
牢獄。
保釈金をつんで一時的に。
「あの子は……桜はどうなったんだ!?
死ぬ間際さ。助けなかったのか!?
あの場で誰かが動けば違っただろうけどね。残念ながらそれはなかった。
くそっ!
でも安心してくれ。雛菊は逃げ切ったよ。騒ぎが分散したからね。
ただ、このままだと危ないかな。指名手配であることにかわりはないからね
桜は監獄にいる。いくのか。
当然だ!
死ぬよ?彼らは銃を持っている。
それでも、何もせずにはいられない。
君は死ぬきか?違う。他のと一緒にするな。私は自分の命が大事だ。だから死ぬ気でなどいかない。生きる気でいくんだ。
行かない事こそ、死ぬに等しい。
・なんとかして、桜のところまで。看守の性格を利用する?電話
私を使えば、桜を揺さぶる事ができるぞ。
私はただ、娘と過ごしたいだけだ。どうだい?私と共に処刑するのは。飽き飽きした君にはピッタリだろう?
※他の囚人はどうなった?
他にはいない。桜が意地でもゼロにした。
洋一も頑張った結果。
このままだと、1人での幸せは手に入る。しかし、娘との幸せは失ってしまう。
◆承 桜と再会(桜と生きる)
・監獄へ。桜と会話。
お父さん、なんで来たの!?「お前は桔梗を体感したいといった。ならば私が昴役だ」
「たしかにお前がいなくても私は普通に生きていけそうだった。1人の楽しみはあるだろう」「だが、幸せには生きていけそうにない。誰かと共にある幸せは得られない」
もちろんノープラン。だが、洋一を信じている。
やっぱりやめてくれ。死なせないでくれ。看守にすがって鍵を奪う。
走って逃げるが、すぐに足を撃たれる。
桜に庇われる?
桜を庇い返す?
雅文が桜をかかえて走る?
◆転 桜と逃げ出す(桜と生きるんだ)
雅文としては、看守をどこかに誘い込んだうえで拳銃などを奪ってたたかうつもりだった。
しかし外への扉が空いている事に桜が気が付く。
罠だろうと思いつつも、走る。桔梗の事があり、わざと開けておいた鍵。
あの時と同じシチュエーションで、今度こそ桜を絶望させて死なせてやる。オレの手でな。観客もそれをお望みだ。
逃げている途中。はっと思い出す。ここは昴が死んだ場所だ。
止まったおかげで命拾い。
桜「うしろから人がくるよ?いいの」
雅文「でてこい看守。そこにいるのはわかってる」
看守が出てくる。銃を向けられる。まずい。何か攻防。
桜をかばって肩を撃たれる。
そうしているうちに、後ろから人が来そうだ。もっとまずい。と思っていると、洋一からの助け舟。
◆結 ピンチに現れる洋一(助かった)
・ピンチになった時、洋一が流した放送により、監獄の実情が知られる。人が集まっている。
昴の友人。両親。元彼女。ほんの少しでも心にわだかまりのあった人は、たくさんいたんだ。
洋一は雅文が、自分の手で鐘の音を鳴らして壇上に立つ事を望んでいた。この国に反抗する事を望む。
ここまでのものは望んでいなかったが、一番良い絵になったと思う。
※反政府活動とは
制度をなくすためには、国民ひとりひとりの考えを変える必要性がある。
そのためには、以下が必要となる。
・鐘の音が嘘だというはっきりした証拠⇒雅文の本気の証言
・この制度によって出た被害者⇒様々な人間
・自分はああなりたくない、と共感する対象⇒雅文、桜、桔梗の証言
・心を強く動かす存在。応援するべき美談。悲劇(実例)⇒雅文と桜の行動。演技ではなく、本気でなくてはいけない。
『泣き叫びながら結婚してもらった、余命幾ばくもない大切な妻。その妻を亡くし、彼は父と娘だけで過ごしてきた。
しかしそのひとり形見すらも、この制度によって失おうとしている。
※映像。監獄帰りに意気消沈する雅文。
必死になって洋一に掴みかかる雅文。
彼は様々な手段を使った。しかし、失敗した』
・鐘の音は故意に操作されていたという証言。
ちゃっかり味方する同僚
同僚「いやー、ヤバイと思いましたよあれ」
ガーベラ、明「狐面でも鳴りました」
すみれ、直樹「鐘はならなかったよー」
聖也、椿「付き合って数分で鳴りました」
茜、健一郎「あやめはこの制度で死んだ」
明斗「小百合もこの制度で狂った」⇒小百合の日記を公開。
そこから、桜を連れ出す。
洋一の革命が成功し、国の制度が変わる。
・1人、かんざしに語りかける桔梗。
桔梗「私の選択はすばらしいものではない。格好よくはない。ただ、こうするしかなかっただけだ。馬鹿な行いだ。命は大切にしなさいと言われた。その通りだと思う。だから他のものにはこんな事がおきないように、私はこのかんざしにすべてをたくそうと思う」
※桔梗は洋一とグルだった。監獄の囚人の生活を写すためにおこなった。
—————————-エピローグ
桔梗から、桜への手紙。
白紙。日付けしかない。桔梗はただ、『これを6年後の今日、桜に届けろ。死なせるな』とだけ雅文に言いたかったという事。
君なら幸せをつかめると信じているよ。
洋一「愚かだと思うかい。14年だ。沙羅が死んでから本格的に活動をして、慎重に動いていたらこんなに時間がかかってしまった。その間に、何人もの若者が亡くなったよ。それでもなんとかなった」
沙羅の想いも改めてわかる。
結婚相手を紹介する桜。