【ウォーターフェニックス作品キャラクター対談 第8回】『結婚主義国家』【信治】

本連載について
今までのウォーターフェニックスの作品のキャラクターにスポットをあてて
企画担当のケイ茶とシナリオ・イラスト担当のRの対談を文字にしたものです。

不定期連載で日曜日に掲載していきます。

★注意
・「結婚主義国家」本編についての重大なネタバレあり
・他のウォーターフェニックス作品のキャラについても、大きなネタバレではないものの(それぞれの作品の序盤でわかる程度の情報に)触れている部分があります

【ウォーターフェニックス作品キャラクター対談 第8回】
『結婚主義国家』【真治】

◆信治の性格のここが好き

【ケイ茶】面倒見がいい、好青年なところがいいかな
【R】わかる。好青年の雰囲気があるよね。
ただ、そう見えて実はあんまり感情が無いところも好き。
雛菊に対しては感情があるんだけど、昴とかに対しては意外と冷めているんだよね。
【ケイ茶】あんな奴いたな!みたいな?
【R】そこまでじゃないよ(笑)
怖いものなんてない、って子供の時に思っていたりするところとか。冷めていると思う。
【ケイ茶】そこは本音だったんだね。
【R】ちょっと斜に構えて見ているというか。
雛菊が関わらない時だと、そういうところがあったんだよね。
【ケイ茶】淡々としている感じ?
【R】どちらかというと淡々とはしているよね。
危機感はちゃんとあるけど、冷静に見ている。
でも、だからこそなかなか行動できなかったり、結果的に雛菊に振り回されたりしてしまう。
【ケイ茶】それが長所でありつつ、欠点でもあるわけだね。

【R】たとえば、理屈だけで考えると雛菊と付き合うのは絶対にダメな事。
でも、そこで押しに負けてしまう。
信治なら、雛菊を本気で説得して諦めさせる事もできたと思う。
でも、「雛菊がここまで本気の気持ちをぶつけてきたら適当に流したらいけないな」と感じて負ける事にする。
【ケイ茶】あの熱意は、本気でとらえるしかない?
【R】そうだね。これは受け入れないとどうしようもない、という判断をしている。
こういうところは、強い感情をぶつけてくる雛菊に憧れている部分もあるんじゃないかな。
せっかく向けてくれた感情を否定したくない、と。
【ケイ茶】冷静だけど、情はしっかりあるもんね。

【R】あとは大人びているよね。
【ケイ茶】雛菊との対比もあってわかりやすいよね。
【R】察しがいいよね。空気を読めるし考えられる。
【ケイ茶】確かにそこはシナリオ中でも感じるところだね。
【R】そのあたりの気遣いも好きなところかな。
雛菊がパフェを食べないと言った時、例えば昴だったら、「え? 好きだったよな?」って言ってパフェを頼むと思う。
【ケイ茶】たしかにやりそう。
【R】まぁ、そこが逆に昴のいいところではあるんだけど。
信治の場合は雛菊の考えをわかったうえで「やっぱり自分では食べられないな」と茶番をする。
そういうところが信治らしくて良いなと思う。
【ケイ茶】喫茶店の話は、気遣いや気配りがわかりやすい場面だよね。
【R】そうそう。
【ケイ茶】誠也だったら「いらないなら、ボクがもらうよ」とか言いそうだよね(笑)
信治はしっかりしているなぁ!
【R】しっかりと、周りの事や雛菊の事を見ているんだよ。
歩く速さも、あえて合わせないとか。そういう事ができる。
【ケイ茶】あえて!というのがポイントだね。
【R】誠也だったら気付かないから合わせないし、昴だったら毎回「あ、悪いな!」って言って合わせちゃう。
そうすると雛菊が「私は子供じゃないわ!」ってなっちゃうよね。
【ケイ茶】信治はいろんなところで努力していたわけだね。
できる子だ!

【R】子ども扱いはしていないんだけど、ちゃんと雛菊も甘えられるようにもしてあげているよね。
【ケイ茶】あえて隙を作っているわけだよね。
【R】しょうがないね。弱虫なんだから、って言える状態にしている。
「弱虫」って言われても怒らなくて、むしろ微笑む。
「そうなんだよ。弱虫でごめんね」って言えるのが信治の良いところ。
雛菊も、ある程度は信治のそういうところをわかっているんだろうね。
だからこそ好きになった。
【ケイ茶】こうして聞いていると、かなり大人だったんだね。
【R】そうだね。
信治に関しても細かく性格を決めて書き始めたわけじゃなかったんだけど、雛菊を描いていたら自然とこういうキャラになった。
ウォーターフェニックスの主人公としては、かなりしっかりしている方じゃないかな。
【ケイ茶】相当まともだよね。
【R】多少は暗くなったりもするけど、そこまでではないし。
【ケイ茶】もっと卑屈なキャラが多いからね……。

◆信治の見た目のここが好き


【ケイ茶】おそろいのマフラーかな?
【R】そうだね。おそろいのマフラーは大事かな!
【ケイ茶】あとは……見た目はすごく特徴的ってわけでもないよね?
【R】ここに関しては「俗に言うギャルゲーの主人公」を意識したかな。
マフラー以外はあえて無難にしている。目立つ方ではなくて、自然にそのあたりに佇んでいそうな雰囲気にしたかったんだよね。
【ケイ茶】確かに、主人公っぽい好青年という感じだよね。
【R】表情としても基本的には穏やかだね。
【ケイ茶】そうだね。誠也みたいに激しくもない。
【R】基本的には静かに微笑んでいる感じで、そんなに感情も出さない。
そのあたりがお気に入りかな。
【ケイ茶】それが信治らしいよね。

【R】あとは、好青年な感じがあるけど「僕だめなんだよ」って演技をしているところが良いと思っている。
そういうところも意識して表情は描いているかな。
【ケイ茶】実際は言うほど弱気じゃないから、そこのギャップがあるよね。
【R】話としては雛菊と関わる時に立ち絵が出てくる事が多いから、穏やかな表情を基本にしているんだけど。
たぶん、本質的にはもっと無表情かな。
【ケイ茶】あー。雛菊に対しては少し緩い表情になっているわけだね。
【R】実際はそこまで描いていないけど、クラスメイト相手だともうちょっと「ふーん」って感じの興味無さそうな目をしていると思う。
嫌われない程度には好青年なんだけど、本質的にはちょっと冷めている。
【ケイ茶】本編の雰囲気だとそこまでは見えないところだね。
【R】そうだね。本当に、雛菊のおかげで表情が豊かになっていると思う。

◆シナリオで大変だったところ、上手く描けたところ

【ケイ茶】雛菊の時と同じだけど、問題なく書けたわけだよね?
【R】そうだね。さっきも少し言ったけど、信治もキャラクター設定を詳しく決めていなかったわりには、すぐに書けているかな。
雛菊と対比するキャラとして描けばいいのがわかりやすかった。
【ケイ茶】信治の性格も初稿からほとんど変わってないよね?
【R】そうだね。ほぼ変わっていないはず。
初めから好青年だったし大人だった。

【ケイ茶】とはいえ、多少調整はしていたよね。その部分は?
【R】ちょっと大変だったのは、大人っぽいからこその問題かな。
とにかく自由に発言する誠也とかとは違って、信治はちゃんと考えていないといけないから、読者が明らかに不快になるような事は言わせられない。
【ケイ茶】なるほどね。
【R】この話は全体の雰囲気がしっとりしているからいいけど、信治単体だと基本的にギャグには向かないね。
【ケイ茶】まぁ、このシナリオ内でのギャグは雰囲気違い過ぎるから要らないよね。

【R】あと、大人な事で困ったのが雛菊に恋をしてくれなかったこと。
実際の年齢差はそこまで大きくないと思うんだけど。
でも、信治達の年齢で考えたら年齢差が大きく感じるよね。
信治から見た雛菊は、どうしたって子供に見える。
【ケイ茶】たしかに。その年齢で4歳差だと大きいかも。
16歳と12歳。って考えると、高校生と小学生だからね。
【R】じゃあ、そんな大人っぽいはずの信治が、なんで告白を受けたんだろう?って悩んだ。
冷静に考えれば、上手く諭して諦めさせるはず。
そこは悩ましかった。
だから最終的には、雛菊に頑張って押してもらった。
【ケイ茶】たしかに。最終的には雛菊が頑張っていたね。

【R】雛菊を大切に思うんだったら、本当は何があっても付き合っちゃいけなかった。
絶対に殺されてしまうわけだからね。
自分も死ぬし、それを回避するなら別れるしかない。明らかに未来がない関係性だからね。
【ケイ茶】そこは、信治にしてはかなり冒険した方だよね。
【R】そうだね。
初稿ではどうやってそこに踏み切ったのかわからなかったから、付き合い始めたキッカケは描かなかった。
でも描かないとプレイヤーも納得できないだろうなと思って、付き合う流れの回想シーンは必ずほしいと思って追加した。
そうしたら最終的には信治が感情に流される事になったんだけど。
そういうところこそ人間らしくて気に入ってる。
【ケイ茶】そうだね。恋の前には仕方ないね。
【R】人の感情は理屈じゃないよね。
理屈で考えたら「絶対に付き合ってはいけない」にしかならないから。
【ケイ茶】理屈を超えた雛菊の魅力だね!
【R】そうなるね。

【R】あと、仮に付き合わなければ、雛菊はその初恋をずっと引きずってしまう。
その結果、結婚相手が見つかりませんでした。になる可能性も高かったよね。
【ケイ茶】何だかんだ、実らない恋と思わせて、最後にはハッピーになるから良かったよね。
【R】そうだね。
元々はそのまま悲恋で終わる予定だったから、今の本編の流れになって良かったと思う。

◆現実にいたとしたら?

【ケイ茶】普通に好青年だね!
【R】同級生でも同僚でも、普通に関われるね。頼りたい!
【ケイ茶】面白みは無いかもしれないけど、普通にしっかりした子としていてくれると思う。
【R】そうだね。現実なら雛菊ともなんの問題もないし、何事もなく幸せに過ごせるね。
【ケイ茶】お幸せに!

◆キャラのこだわり(企画やシナリオなどにおいて)

【ケイ茶】こだわりは?
【R】やっぱり大人っぽさを出すところかな。
信治側からはわがままを言わないようにしたり。
大人っぽいキャラを描くのは、とにかく難しいと感じた。
【ケイ茶】普段は等身大のキャラを描く事が多いよね。
【R】そう。そっちの方が描きやすい。
例えば昴だったら最後の流れで茜を受け入れずに「一緒に死ぬ!」ってなる。
【ケイ茶】信念はあるよね。
【R】でも、その場合は雛菊の精神的なショックが大きすぎる。
【ケイ茶】そこまでは昴は考えないだろうね。
または、考えたとしても自分を貫くとか。
【R】そうだね。
信治はどうしてもそこを考えてしまう。
それが信治の良いところでもあるけど、信治が昴や雛菊の事を羨ましいと思うのはそういう部分だよね。
自分だとどこかで冷静になって一線を引いてしまうから。
【ケイ茶】信治は、色々考えたうえで受け入れる。という判断ができるよね。
【R】そう。
でも別に全部かっこよく悟っているわけでもなく、自分自身「死にたくない」って思いももちろんある。
【ケイ茶】そこはしっかりとあるわけだね。
【R】昔は怖いものが無かったけどね。
昴が最終的にどうなったのかもわからないし、知らないから。
色々考えて怖さを感じてしまうようにはなったね。
【ケイ茶】昴の死は大きかったんだね。
【R】昴の無鉄砲なところに密かに憧れていたからこそ、昴が帰ってこない事はかなりショックだったと思う。
昴はなんだかんだ言って色々成功していたから、昴ならひょっこり「抜け出してきたぜ」って帰ってくるかもしれないと思っていた。
でも、そんな事はなくて。昴でも駄目だったんだ、と。
【ケイ茶】昴も、昴なりに頑張ってはいたんだけどね……。
【R】昴の事が頭にチラつく度に、雛菊との事をどうしようか、とは思っただろうね。
昴が生きている頃に雛菊の事を相談すれば良かったかも。とかも考えたかもしれない。
【ケイ茶】ああ。年齢差とかは秘密にしていたんだっけ。
【R】そう。
そういうのも、昴や誠也だったら誰かに相談していたと思う。
「どうしよう?」って。
でも、信治はそのあたりは誰にも言わずに全部抱えこむ。
【ケイ茶】それが良いところでも悪いところでもあるね。
【R】親にも言っていないだろうし、徹底的に秘匿していたはず。
【ケイ茶】じゃあ茜だけが知っていたんだね。
【R】雛菊から言わないと、話が伝わらなかっただろうね。
総じて、信治の理性と感情の揺れ動きのバランスを気を付けながらシナリオを書いたかな。

◆他のキャラともっと絡ませてみたかった・他作品のキャラと会ったとしたら?

【ケイ茶】どのキャラでも特殊な事はなさそうだよね。
【R】そうだね。誰とでも関われる。
アーキタイプ・アーカディアの世界でも生き残りそう。
アサギリ(一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう)とかでも受け入れられるかな?
【ケイ茶】最初さえ乗り切ればいけそうじゃない?
【R】たしかに。一旦「そういうものか」って受け入れたら大丈夫そうだね。
【ケイ茶】凄い主人公しているよね!
【R】(WP主人公の中では)かなり関わりやすい方の主人公だよね。
適度に冷静で。適度に人の心もあって。
【ケイ茶】まさに主人公!
【R】ただし考えすぎていると諦めがはやいし、足掻きは足りないかな。
【ケイ茶】それはあるかも。WP主人公はそこが重要なところはあるね。

【R】あとは、豹馬(最悪なる災厄人間に捧ぐ)ともうまくやれそうかな。
【ケイ茶】普通に面倒を見てくれそうだよね。
【R】事情を知ったら「手伝うよ」と助けてくれると思う。
面倒だとかは思わずに、紙に字を書いたりしてサポートしてくれそう。
【ケイ茶】確かに。それくらいは普通にやってくれそうな気がする!
【R】氷河(ハッピールートを終わらせて)みたいなタイプでも「大変だったんだね」と思って普通に正しい距離感で接してくれそう。

【R】基本的には苦手なタイプはいないんじゃないかな?
コロネ(アーキタイプ・アーカディア)みたいなタイプも普通におだてていけると思う。
【ケイ茶】個性を認めてくれそうだよね。
【R】人とのコミュニケーションでは明らかな弱点は無さそうだよね。
あの世界で「雛菊と付き合う」という選択さえしなければ、順当に生活していけそう。
テストの点数も良さそうだし、要領も良い方だと思う。
【ケイ茶】そんな気がするね!
【R】アルティア(アーキタイプ・アーカディア)みたいなタイプでも上手くかわすだろうし。
【ケイ茶】からかい甲斐が無くて、面白くなさそうだよね!
【R】スティも普通に「かわいい妹だね」ってなると思う。ルストとも上手くやれそう。
そういう信治だからこそ、雛菊のちょっと扱いに困るところも受け入れられたかなと思う。
【ケイ茶】振り回されつつも、雛菊のワガママに対応できる大人らしさがあったから丁度良かったんだろうね。
【R】ただ、そうして色々上手くできるからこそ、雛菊がいなかったら人生に退屈していそう。
ずっと斜に構えたままで、刺激のない日々に飽き飽きしていたんじゃないかな。
【ケイ茶】やっぱり、信治には雛菊が必要だったんだね。

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