「結婚主義国家」の全てを見せます!~プロットを公開~ (7)「婚前監禁」プロット
企画担当のケイ茶です。
毎週土曜日に「結婚主義国家」(ノベルソフト)のプロットを順々に公開しています。
「結婚主義国家」は短編連作の物語の為、それぞれの物語に「起承転結」を意識したプロットがあります。
(結婚主義国家のプロットはシナリオ担当のRが全て作っています)
これを元にして実際のシナリオが作られているので、興味がある方は実際のシナリオと合わせながら楽しんでみてはいかがでしょうか?
さて今回は
「婚前監禁」のプロットを公開です。
「結婚主義国家」プロット公開(7)婚前監禁
※あくまでプロットです。実際のシナリオとの相違点もあります。
※結末までの全てのプロットですので、ネタバレ注意&自己責任でお願いします。
★婚前監禁 結婚しないと死んでしまう世界で、特定の相手との結婚を強制される話
→強制してきた相手を殺し、この国に復讐を決意する
好きでもない相手にまとわりつかれる男の話
→まとわりついてきた相手を殺し、この世界に復讐する
「適当な誰かを選んで結婚すればよかったじゃないか?」
「違う。貴方でなければ嫌だったの」
——————–いろいろメモ
私は桔梗の死を見た
弟の明は、小百合のせいで表情がかたくなった?もともと怖いと言われていたのに。
おいかけっこ。小百合から逃げる
強制結婚
小百合の動機:結婚できなくてもうすぐ死んでしまうから
小百合の目的:とにかく憎まれたい。そうして死ぬ。無気力になってしまったアキトに頑張ってほしい。
カセ:死ぬこと、年齢の違いをアキトに知られてはならない
アキトの動機:無理矢理結婚させられたくないから
アキトの目的:小百合から逃げたい
カセ:監禁されていること
人物対立:アキトと小百合の考え方の違い
おじさんの動機:私にはこれ以上何もできないから
おじさんの目的:せめて小百合の願いを叶えてあげたい。小百合のためにも、明斗には小百合に反発してもらわなければ困る。
◆おじさんと小百合
おじさんは、桔梗の言伝によって小百合が明斗を監禁しようとしている事を知った。
おじさんとしては小百合を助けたいため、適当な結婚相手を紹介した。しかしすべて断られてしまう。
死んだことにして生き延びてはどうかという提案もするが、小百合は受け入れない。
「これまでも明斗君には迷惑をかけてきた。罰を受けなければならない」
⇒無理矢理結婚させた事で、不幸になった〇〇を見た。だから、今度は小百合の意志を尊重しようと思った。
しかしそれでも葛藤がある。真実を伝えないまでも、なんとか明斗には諦めてほしくないと思う。
※なぜ明斗に年齢の真実を伝えないのか?
⇒言った瞬間にワタシは死ぬ。と言われる。
—————-入れるべき回想
2.◆出会い。小百合は雷が苦手。「手を離さないで」
2.◆小百合はルールに忠実だった
「悪いことをしたら突き放される」「そうして離れていった」
2.◆年齢
◆誕生日
◆小百合はある日写真を見て泣き叫んだ
◆小百合は一度離れようとした。しかしそれを明斗が引き止めた。
————————
<行動>
◆結婚式が迫ったある日、森にいたアキトのもとに小百合が現れる。「いっしょに鬼ごっこしようよ。捕まったら閉じ込められちゃうんだよ。結婚できる時まで」
◆捕まえて監禁してあげる。そう言う小百合から逃げ回るが、捕まりそうになる→近所に住むおじさんに遭遇。助けてもらう
◆アキトはおじさんと共に逃げようとするが、おじさんが人質にされてしまう→大人しく従って家に入る。※警察はごまかせてる。後ろ盾があるから行方不明も大丈夫。
◆おじさんと二人で家の中。とりあえずおじさんは安全かと思うが、小百合はおじさんに対して冷たくあたる⇒媚を売る
◆小百合と交渉し、おじさんだけでも逃がしてほしいと言うが、小百合は納得しない。「警察に言うに決まってる」→おじさんに、他の人の助けは呼ばないように約束させる。明斗が結婚の念書をかく(2人で笑顔のキス写真を取る?)事で、助けが来てもただのカップルの駆け落ちだと説明するという約束。「信じてほしい」と言うことで、おじさんを解放する。明斗だけが監禁される。
◆このまま大人しく結婚しようと考えるが、おじさんが戻ってくる。「助けを呼ばないとは言ったが、助けないとは言っていない」→一緒に出ようとする
◆そうして逃げ出すが、小百合に見つかってしまう→おじさんが殺される
・小百合を殺そうとするが、殺せない→出て行けという
———–修正案
1.(起)様々な抵抗に疲れている明斗は、ある日小百合においかけられて強制的に結婚させられそうになる。
2.(承)監禁のはじまり。明斗は、このまますべてを諦めて結婚を受け入れるべきかと悩む。◆流されず抗う存在を見る。
3.(承)主人公は、時におじさんに励まされて逃げる。◆流されてなくした物を思い出す
4.(転)小百合の真実を知る
◆小百合の真実を知る。自分の罪を知る
5.(結)そうして明斗は、小百合を泣く泣く殺してこの国に復讐を決意する。
・小百合登場
・新居連れてこられる。逃げる
・おじさんと出会う
・おじさんが人質にとられて、仕方なく従う
・現状説明
・おじさんの目覚め
・食事。食べさせてもらえないおじさん
・回想。出会い■イベントCG
・おじさんの開放に成功
・小百合を抱きしめて鍵を盗もうとする。失敗
・回想。写真で怒る小百合■イベントCG
・おじさん登場。おじさんが殺される
・小百合を殺そうとする
・去っていく小百合
・脱出成功。??と会い、小百合の真実を知る
★クライマックス★
小百合の処刑を見ずすべてを忘れて生きていくのか。
小百合の処刑を見て、罪の意識に苛まれて生きていくのか。
後者を選んで処刑する
⇒なぜそれを選ぶ事ができたのか?
2.流されず抗う存在を見る。
3.流された事でなくしたものを思い出す。
4.小百合の真実を知る。
生きてほしいと言われる。
————————–プロローグ
※どんな場所で鬼ごっこ?なぜその場所に?
・結婚式が迫ったある日の深夜、森に呼び出される?
アキトのもとに小百合が現れる。
明が連れてくる? 明はさりげなく人質になっている。
「いっしょに鬼ごっこしようよ。捕まったら閉じ込められちゃうんだよ。結婚できる時まで」
結婚式まで閉じ込める。
そうしたらアナタは死ぬまでずっと一緒
ワタシのもの
明日、ここへ来て。森の中。そしたらゲームスタート。
————————–1
●◆小百合はストーカー
●◆小百合も明斗も、今は17歳。
◆起
・捕まえて監禁してあげる。そう言う小百合から逃げ回るが、諦めて捕まりそうになる→近所に住むおじさんに遭遇。助けてもらう。
「私は偶然、キミを見つけたんだ」
(明斗:もう諦めて結婚してしまおうか。別にそこまで嫌がる事じゃないかもしれない)
(小百合:)
(おじさん:小百合に協力しよう)
◆承
・アキトはおじさんと共に逃げる。おじさんには大切な家族がいるという事を聞く。
小百合について説明。
そんな結婚はだめだ。諦めてはいけない、小百合は悪だと励まされる。
(明斗:やっぱり、結婚はしっかり考えるものだ。このままだと一生小百合に逆らえない。それは嫌だ)
(小百合:)
◆転
・おじさんが囮になるという。音をたてて、君のフリをする。その間に逃げるように言われる。
彼女もなんの関係もない人間には興味がないだろう。
◆結 ★クライシス★
・が、おじさんが人質にされてしまう→大人しく従って家に入る。※警察はごまかせている。後ろ盾があるから行方不明も大丈夫。
(明斗:おじさんが人質にとられた以上、下手な事はできない。悔しいが、従おう)
(小百合:)
————————–2、小百合との過去について
◆起 夜。19時くらい。
・監禁生活が始まる。おじさんを開放してくれと言う。しかしダメだと言われる。
何かやってやるから。いらない。アナタはそこにいてくれるだけでいい。
じっと見つめてくる小百合。何かしたい事はないのか。ない。
貴方がいるだけでいい。
アナタがここでじっとしていれば、それで願いはかなう。
こんな監禁続くはずがない。大丈夫。今の時期は一番警察が忙しい。あやふやな情報では簡単に動かない。
アナタは私の名前を知ってる?いや、苗字は知らない。そう。私は一度も苗字を言っていない。小百合という名前だけ。小百合はたくさんいる。簡単には足取りをつかめない。
監視カメラはただの飾り。
後ろ盾がある。
結婚するまで絶対に邪魔が入らない。そう決まっている。
◆承 雨が降り始める。少しだけ様子が変な小百合
夕飯を作り始める小百合。
・21時くらい。
おじさんが目覚める。雨が降り始める。
しかし虐げられるおじさん。食事がもらえなかったりする。
おじさんには大切な家族がいるという事を聞く。
小百合について説明その2。
▲これまで、被害届は?こっそり警察に話した。でも駄目だった。家族には言ってない。心配をかけたくない。
▲これまで、小百合には家族に近づいたり部屋に入ったりしないように言っていた。安息の地
▲結婚式まで、残り1年と3日。
誰かが傷つくのは嫌なんです。みんな、俺のせいで嫌な思いをさせたから。
※おじさんの名前を聞こうとするが、ヘタをすると家族まで巻き込まれるのではという懸念から聞かない。
(明斗:オレのせいでおじさんが苦しんでいる。どうにかしないと)
(小百合:)
・小百合のご機嫌伺い
おじさんは必死の抵抗。
◆転 過去を思い出す。小百合が震えている理由を理解。
雷が鳴る。怯える小百合。
▲出会い。小百合は雷が苦手。「手を離さないで」「雷おやじっていうから。あれはお父さんが怒っているんだって」
▲小百合はルールに忠実だった
「悪いことをしたら突き放される」「そうして離れていった」
・小百合を満足させる
◆結
・小百合と交渉。
手をつなぐ。雷が聞こえないようにする。だから、おじさんを逃がしてほしい。
おじさんだけでも逃がしてほしいと言うが、小百合は納得しない。「警察に言うに決まってる」→おじさんに、他の人の助けは呼ばないように約束させる。明斗とが結婚の念書をかく(2人で笑顔のキス写真を取る?)事で、助けが来てもただのカップルの駆け落ちだと説明するという約束。「信じてほしい」と言うことで、明斗だけが監禁される。
おじさんが解放される。
————————–3
◆起
・小百合と二人で家の中。トイレは?
◆承
◆転
・このまま大人しく結婚しようと考えるが、おじさんが戻ってくる。「助けを呼ばないとは言ったが、助けないとは言っていない」→一緒に出ようとする
明斗「誰かが傷つくのは嫌なんです。みんな、俺のせいで嫌な思いをさせたから」
おじさん「どうやらキミは、人に頼るのが苦手なんじゃないかい?きっと、優秀すぎて1人で抱え込んでしまうんだね。もっと他人と話してみたらどうだろう」
◆結 ★クライシス★
◇流された事でなくしたものを思い出す。
・そうして逃げ出すが、途中で小百合に見つかってしまう→おじさんが殺される
まさか殺したのか・・・?いなくなった。それだけ。
かばうおじさん。
おじさん!ぐああ!刺される
なんてことを!
傷つけるのを怖がっていたら、恋なんてできない。
貴方が従えば、必要以上に苦しめる事はしない。
⇒ひと思いに刺した。必要以上には、苦しめていない。
(明斗:そうだ。まえもこんな風に、1人、2人と人が消えていった。小百合に構っていたせいで、俺のまわりから人が減った)
(小百合:)
————————–4脱出成功する
◆起
・ここまでひどい人間だとは思わなかった。とショックを受ける明斗。無気力になりかけるが、おじさんに家族がいたという事を思い出して奮い立つ。
小百合を蹴り倒す?俺を出せと脅す?
◆承
◆転
ナイフを持って、殺そうとする。しかしできない。
※笑っている小百合
ワタシがにくい?
そう。
良かった。
・結婚式の日の夜。(※????編の都合上確定)
脱出に成功する
物音がしなくて呆然とする。ダメもとでひねってみる。
え?かち、と
あっけないほど簡単に音がして開いた。
キッチン見てみるが、死体はない。
貴方は?スーツの男。
◆結 ★クライシス
◇真実を知る
・??と遭遇。
鍵があく?それで、協力者だと知る
私は、とある女性から君たちの事を頼まれた。見守るように、と。桔梗という故人から。
ここには誰もいなかったぞ?死んでいない。血はあったが、逃げたんじゃないのか。
真実を知る。
▲小百合の年齢。
▲小百合が嫌われたがっていたという事。協力者がいたという事。
たしかに、あの小柄な小百合がおじさんを引きずる事ができるはずがない。どう考えたって無理だ。自分であるかなければ。スタンガンを使ったところだって見てはいない。
監獄に行きたいと申し出る。
しかし断られる。
あそこに一度入った者は、もう二度と出る事ができないんだ。場所も知らないだろう?
あそこには、知らなければ良かったと思うことがたくさんある。絶対に後悔する。やめなさい。「でも……!」
連絡先だ。辛いことがあれば言ってくれ。少しは力になれるだろう。
「力がおよばずすまない。君は被害者だ。帰りたければ帰った方がいい。家族が心配している」
(明斗:)
(小百合:)
(??:私は桔梗を助けられなかった。?も助けられなくて泣いている。桔梗に頼まれた小百合くらいどうにかできないものだろうか。力になりたい)
————————–5.その後
◆起
連絡先だ。辛いことがあれば言ってくれ。少しは力になれるだろう。
・自宅。明がいる。お帰り明斗。
ストーカーに監禁されてたんだって? ごめん。
・思い出をめぐる?
キス写真。どんな気持ちでキスをしたんだ。
◆承
・7日間を過ごす?
日記の続きを読む。
◆転
・そこに電話がかかってくる。無言の、最後の電話。
間違い電話か?非通知。知らない番号だ。 いや、わかる。この電話番号を知っているのは小百合ぐらい。それに
声を出す。誰かいるのか?
小百合?小百合なのか?答えてくれ。無音。
とっさに自分の携帯電話を使って、??の番号にかける。鳴っている音が聞こえる。
「そこにいるんだろ!」
説明してくれ。これはどんな電話なんだ。
(※??がここにいる?説明してくれる?そして処刑を止めてくれと叫ぶ明斗)
あいつはわかりにくいやつだった。小百合には悪いことがたくさんある。
でも、それで終わらせていいのか?諦めるのか?俺には何も罪がなかったと言えるのか?
・??ではない。看守が迎えに来る。そして提案。1つ、やってもらう事がある。それなら入れてあげよう。
わかった。行きます。
※この監獄については何も教えてもらえない。普通の一般人は入れないんだ。
・足を踏み入れる。
本来、一般人は入れない場所だ。見ない方がいい事もある。
そんなの関係ない。見なかったからこんな事になってしまったんだから。
処刑の前に最後の電話。でもそこで終わりたくないと言う。
処刑を止める事はできない。「止められない、だって!?」「止めたかったら死ぬ覚悟をしろ。まぁ、君が死んだところで止める事はできない。ただの無 駄死にだ。心中をしたいなら、止めはしない。だが、彼女は君に生きていて欲しいと思うんだがな」
詳細は言えないが、七日目まで残るのは稀だ。彼女はよくやった。良かったな。いい女性で。
処刑の場所には、「悲劇にすれば入れるぞ」と言われる。そういうのが好きな連中がいる。だから説明すればいける、と。だがそのためにはやらなければならない。
止めたら一緒に死ぬだろうと言われる。
拳銃を向けられた。殺せと言われる。
それなら、 俺は殺す方を選ぶ。
狂っているんでしょう。
◆結
・小百合と会話をする。
誕生日。いつだったんだ。俺、詳しく考えた事なかったんだ。
「ワタシ、18歳になった」おめでとうって、言って欲しい。
「ワタシの事、ようやく嫌いになってくれた?憎んでくれた? ワタシの事を引きずったりしない?」
「ああ。……お前なんて、大嫌いだ。俺はお前の事なんて感じない。いなくなればせいせいする!」
アキトは、小百合を殺す
「あ、あああああああっ!」
もう、何も考えたくない。
※実は、殺していなかった? 要検討。
————————–エピローグ
墓のまえ。
雷の日?
明斗君と繰り返す録音音声を聞く明斗。
愛してる。好き。
明斗くんと一緒にいたい。ずっと一緒。死ぬまでいっしょ。
その言葉がどんなに切実なものだったのか、俺は知らなかったんだ。
ごめん。
ごめんな。
小百合には様々な罪があった。だが、俺に罪がなかったとは言い切れない。
ごめん。ごめん……。
もっと気付くべきだったんだ。
あいつは不器用なやつだって、知っていたはずなのに。
あんなに全身で、「愛してる」「好き」「助けて」と叫んでいたのに。
俺はいくつもの異変を見逃した。気がつかなかった。まともに小百合を見たのなんて、この監禁生活ぐらいだったんだ。
俺はまだ、彼女にとらわれている道を選んだ。
これから解放されるのは、きっと、この国がこの制度から解放される時だろう。
—————
2人の過去
———————–
◆8歳
『ワタシは、明斗君と出会った』
『俺は、小百合と出会った』
小学3年生7月もうすぐ夏休み
小百合(小学3年)は階段から転んで骨折。
ブランコで骨折した明斗8歳(小学2年生誕生日7月1日)と、病院で出会う。学区外なので別の小学校。
雷の時に手を握る。「手を離さないで。……約束」「俺は手を離さない。だからおまえも離すな。約束だ」
そこで意気投合し、仲良くなる。
明斗が先に退院する。寂しく思っている小百合のところに、明斗は毎日来てくれた。
「これが、恋」「はじめて感じる。ドキドキする」
『ワタシは、明斗くんと結婚できない』
『小百合は、どうしてしまったんだろう』
小百合は、明斗が女の子と一緒にうつっている写真を見る。そこで、明斗が年下だと気がつく。少しずつ病んでいく。
小百合「結婚できない。近づいちゃいけない相手」「でも近付きたい。話がしたい。どうしよう。わからない」
明斗「どうして彼女はこんな風になってしまったんだ。一緒にいると言っても、泣き止まない。他の女のところになんていかないでと言うばかりだ」
・小百合は明斗から離れようと思う。しかし、明斗に引き止められる。何があったんだ。俺が何か悪いことをしたのか?と言われる。
小百合「明斗くんは何も悪いことをしてないよ」
明斗「悩みがあるなら言ってくれ。なんでも助ける」
小百合「ううん。なんでもない」
小百合(助ける事ができないのはわかっている。これは社会。ルールは絶対。どうしようもない。
年齢の事を言ったら、明斗くんが苦しむだけ。だから、秘密。
自分から言っても、手を離してはくれない。明斗くんが傷つかないように離れたい。
お母さんは、ワタシが悪い子になったら離れていった。
だから、明斗くんに対しても悪い子になろう)
◆10歳
『明斗君は、何をしても私を見捨てない』
『他の人に怒鳴ったりするのはやめてくれ』
しかし、癇癪を起こしたりワガママを言ったりしても明斗は叱るだけ。
そんな事をするな。「見捨てないの?」「おまえがそんな事をするはずない」
さすがに、誰かを傷つける事まではできない。ただ、周りにいる女がずるいと思って喚いたりはする。
その度に、明斗は仲良くしてくれと言うばかり。呆れてはくれない。
どうすればいいのかわからなくなる。明斗に「そんなに俺が他の誰かと遊ぶのが不安なら、見張ってればいいだろ」と言われて、ストーカーになる。
見捨ててほしい。でも、見捨ててくれない明斗の事がもっと好きになっていく。
※母親には見捨てられる。
明斗「なんでこんな事をするんだ。一体何がいけないんだ。もう話が通じない。だが、前まではいい子だった。自分の対応さえよければ、いつかは落ち着くのかもしれない。抱きしめて、大丈夫だと言うたびに心がすりへっていくようだった。虚しくなっていく」
◆~18
ストーカーされる日々。
小百合の心を満たすため、『好きだ』と言い続ける明斗。しかし、言っていくうちにそれは嘘の言葉になっていく。本当に好きなのかわからず、ただの義務感になる。
小百合「こんな事を続ければ、明斗君だっていやになるはず。いつか『嫌い』と言ってくれるはず」
明斗「俺がこれに耐えれば、小百合も落ち着いていくだろう」