企画編28「得体のしれないものは怖い!~恐怖、怖い展開の作り方~」 第30回ウォーターフェニックス的「ノベルゲーム」のつくりかた
第30回 企画編28「得体のしれないものは怖い!~恐怖、怖い展開の作り方~」
執筆者:企画担当 ケイ茶
他の会社さんや、個人のクリエイターがどうやってノベルゲームを作っているのかはわかりません。
ここに書かれているのは、あくまで私達「ウォーターフェニックス」的ノベルゲームのつくりかたです。
企画編一覧はコチラのページにまとめてあります。
ケイ茶です。
今回は「恐怖、怖さ」といった展開をどうやって作るのか。
弊社ウォーターフェニックスでは今のところ「恐怖、怖さ」という題材のタイトルは作っていません。
ホラーとか、サスペンスとかですね。
このあたりも個人的に好きなものがあるので、将来的には挑戦してみたいとは思っていますが。
(※そういえば、コミケで「神様のふるさと」を頒布した時には、ホラーですか?と聞かれた記憶もありますが・・・。)
なので、あくまで自分の好きな作品から思った事を活用し、自分が作るとしたら、どう作るか。という事を書いてみたいと思います。
「怖さ」は無知から来る~得体のしれないもの、正体のわからないものは怖い!~
幽霊や、お化け、連続殺人犯に狙われる主人公等。
怖さの根源はこれなんじゃないかと私は思うのです。
そう、相手の正体がわからないから怖い!
逆に、これらの物語で、相手の正体がわかったらどうでしょうか?
誰かもわからない犯人に狙われるのと、犯人がわかった上で狙われる。
どちらの方が怖いですか? という事です。
正体がわかれば対策も立てることができます。
相手の強さ、そして行動理由⇒そこから、どうやって対応するべきか、どう対峙するべきか。と次の事を考えることが出来るのです。
しかし、これが相手の正体が全く分からないと、対応のしようがないのです。
そして、対応ができない、得体のしれないものが追ってくるから更に怖いのです!
・周りの人間が次々と殺されていく、次は自分かもしれない!
・とある心霊スポットに行った後、次々と謎の症状を発症し、死んでいく人間達。次は自分かもしれない!
・夢の中でいつも何かに追いかけられている。しかも、その何かは夢を見るたびに徐々に近づいてきて・・・。追いつかれた時、どうなるんだろう?
等。
得体のしれないものが徐々に身近な人を巻き込んで行ったり、近づいてきて、いよいよ主人公の所へやってくる!
ここが恐怖の最大のピークではないかと思います!
逆に、正体がわかってしまうと意外と「な~んだ」と怖くなくなってくるものだと思うのです。
もしくは、怖さが緩和されてきて次は解決に向かって、どう動くのかが主題になってきます。
・周りの人間が次々と殺されていく、次は自分かもしれない!
⇒実は犯人は近所のやさしいおばあさんだった!と判明。
・とある心霊スポットに行った後、次々と謎の症状を発症し、死んでいく人間達。次は自分かもしれない!
⇒幽霊はそこの自縛霊で、主人公達が楽しそうにしているのが気に障って呪い殺そうとしていたと判明。
・夢の中でいつも何かに追いかけられている。しかも、その何かは夢を見るたびに徐々に近づいてきて・・・。それと目があったらどうなるんだろう?
⇒実は、主人公のご先祖様で、主人公に迫りくる危険を教えるために夢に出てきていた。と判明
どうですか?
正体がわかると「な~んだ、そんなものか」とちょっとは思いませんか。
こうやって、正体がわかるとだいたい「ホラー、サスペンス」の物語は解決に向かって、得体のしれないものと戦うか、それからどうやって逃げるのか、どう対処するのか。
という転換になっていく場合が多いと思います。
なので、流れとしては
序盤で得体のしれないものとの接点
⇒得体のしれないものが迫ってくる恐怖
⇒ついに自分の所にやってくる
⇒正体が判明!
⇒どうやって対処するか⇒その結果は!?
というストーリーの展開が基本ではないかと私は思っています。
全部が全部これ、とは言いませんが、まず怖さを作ろうとしたら、得体のしれないものを作ってしまうのが一番やり易いと思うのです。
おまけ;怖さ、恐怖展開にはBGMやSEもとっても大切!
ホラーゲームや、ホラー映画を音をなしでプレイ、観た事ってありますか?
音を無くすと一気に怖さが半減します。
後ろから迫ってくる緊迫感のBGM、無音の所に突然の物音や、笑い声といったSE。
これらの「音」が入ることによって怖さ、恐怖展開にかなりの影響を与えているのです。
なので、怖い展開を作ろうとしたらBGMやSEにはこだわりが必要で、流すタイミングもしっかりと考えるとより怖さがアップするはずです!
さて、次回は「ノベルゲーム?ースマートフォン?PC?コンシューマ?、小説、映画? 企画と媒体」について。