【ウォーターフェニックス作品キャラクター対談 第4回】『結婚主義国家』【昴】

本連載について
今までのウォーターフェニックスの作品のキャラクターにスポットをあてて
企画担当のケイ茶とシナリオ・イラスト担当のRの対談を文字にしたものです。

不定期連載で日曜日に掲載していきます。

★注意
・「結婚主義国家」本編についての重大なネタバレあり
・他のウォーターフェニックス作品のキャラについても、大きなネタバレではないものの(それぞれの作品の序盤でわかる程度の情報に)触れている部分があります

【ウォーターフェニックス作品キャラクター対談 第4回】
『結婚主義国家』【昴】

◆昴の性格のここが好き

【ケイ茶】シンプルでわかりやすいところが良いよね
【R】そうそう。裏表がなくて正直なところがいいと思う。
完全に聖人というわけじゃなくて、目的のためには嘘をついたり隠し事をしたりはするんだけど、結局は罪悪感に負けてしまうというか。
顔や態度に出てしまうところが人間らしくて好きかな。
【ケイ茶】等身大という感じがするね。思った事とかもすぐに口に出るし。
【R】根は悪くないんだよね。
そもそも物語開始時点で独身監獄にいるから、あそこではまともな精神状態ではいられないだろうし。
日常生活ではもっと人間的に良い面が多く出て人気者だと思う。
【ケイ茶】たしかに。多くの人に囲まれていそうだよね。
【R】彼女もちゃんといたしね。
そういう意味では、振られたけど、すぐに心が変わらなかったところも好きなポイント。
【ケイ茶】それは、昴らしいところだよね。
【R】フられてすぐに独身監獄に行く事になるって、かなりキツイと思うんだよね。
監獄に入れられてしまう人達は基本的に、薄々「期日までに結婚できなくてまずそう……」って思ってる人達のはずなんだよ。
その点、昴は結婚できると思っていて幸せ絶頂だったのに、直前で裏切られてしまう。
心の準備なんてできずに混乱した状態で来てるから、あの中でも辛い立ち位置だと思う。
【ケイ茶】たしかに。あれは急すぎたよね。
昴の性格的だと良くも悪くも深く考えないから、結婚できない場合をあまり想像していなかっただろうし。
【R】そうそう。「結婚するって当たり前だろ」って思ってる。周りがそういう世界だからね。
信治の過去編でも出てくるけど、そういう世間の声をそのまま素直に受け取っていた。
でも、その当たり前が突然崩れてしまう。
だからもっと自暴自棄になっても仕方ないところなんだけど、ギリギリのところで耐えている。
【ケイ茶】まぁ多少暴走はしてるけどね。
【R】それでもかなりマシな方だとは思うよ。命がかかっているわけだから。
表向きは相手を見付ければいいってなるわけだけど、それですぐに他の人を好きになってるわけじゃない。
やっぱり、心の中には常に「結婚するつもりだった彼女」がいるというのが昴らしいと思う。
裏切られたから完全に好きとは言えないし、冷めた目では見てしまうけど、それまでの思い出をすぐに捨てられない。
桔梗の事も良いと思っているけれど、それがすぐに恋愛感情になるわけじゃない。
義理難いところがあるよね。
【ケイ茶】たしかにね。そういう曲げない部分があるのが昴の良いところだね。

の見た目のここが好き


【ケイ茶】普通の高校生っぽいところがいいと思う。
【R】等身大の高校生っぽく描けたと思っている。
髪は赤みが強めの茶髪なんだよね。熱血感とか、直情的な部分を表現したくてこの色になった。
ウォーターフェニックス作品って素直な熱血系というか活気のあるキャラがあんまりいないから、こういう赤っぽい色は珍しい気がする。
【ケイ茶】なるほど……たしかにそうかも。もっと彩度低めの色が多いよね。
【R】髪型は結構乱雑というか、適当に見えるんだけど。本人はかなり気にしてセットしていると思う。
【ケイ茶】というと?
【R】やっぱりお年頃だからね。彼女もいたし。カッコよく見られたい、という気持ちがあって整えていたはず。
【ケイ茶】青春だね。
【R】あと、個人的には子供時代の立ち絵が気に入ってるんだよね。
信治の回想シーンで出てくるんだけど、素直であまり物事を考えていない感じが出せたと思う。
【ケイ茶】あの回想シーンは、信治との考え方の違いも出てていいよね。
【R】そうそう。昴の子供っぽさが出せたかな、と。
まぁそもそも、他のキャラ視点じゃないと立ち絵が出ないから、使う頻度は少な目だよね。
そういう意味では昴の表情が出るのは主に雅文編なんだけど、雅文の視点で見た時も子供っぽく感じられる気はするね。
【ケイ茶】あそこは、「この時の昴ってこんな表情してたんだ!」って思うところだよね。
【R】立ち絵で見ると、文章だけで見ていた時以上に「イイヤツ」感が強くなって良かったなと思った。
表情パターンの数もそこまで多くはないんだけど、笑顔だったり悔しそうだったり。描いていて楽しかった。
表情の変化は大きい方だね。
【ケイ茶】確かに表情変化はわかりやすいかも。
【R】嘘をつけない方だからね。

◆シナリオで大変だったところ、上手く描けたところ

【ケイ茶】大変だったところは?
【R】そもそも物語として何回も修正したから、全体的に大変だったかな。
たぶん、初稿から考えると5回ぐらい書き直してるかな?
最初の時点では途中の過程がほぼなくて、桔梗と雑談をして最後のシーンへ。ぐらいシンプルだったと思う。
【ケイ茶】そもそも短編だったからだね。
【R】そうそう。まず、ノベルゲームとして形にするのか? ただ趣味で書いて終わりにするのか? ぐらいの気持ちで書いていたからね。
元の話だと、20分ぐらいのものだったはず。
その時点では生存エンドもあったかな。
桔梗の手引きもあって最終日に脱出して終わり。
【ケイ茶】ハッピーエンドだった?
【R】ハッピーとは言えないかな。その場合も桔梗は監獄に残っているから。
桔梗はおそらく死んでしまっただろうけど、昴はその気持ちを継いで生きていく。という感じのものだった。
でもシナリオを修正しているうちに昴のキャラクターが固まってきて、「いや、それじゃだめだ。俺も残る!」って言い始めた。
【ケイ茶】結果としてそっちの方が良かったと思うよね。
【R】そうだね。今改めて考えてみると、その部分が昴というキャラクターを強くしたと思う。
だから信念を貫き通せたのは良かったと思ってるよ。
【ケイ茶】ちょっと話は逸れるけど、Rはそういうシナリオを書く事が多いよね。
元々生存するはずだったキャラが、いつの間にか死亡する流れになっている事が何回かある気がする。
【R】そこはやっぱり、趣味なんだと思う。
ただ、キャラクターが死ぬシーンが描きたいわけではないんだよね。
血が流れているとか、息も絶え絶えだとか、そういう描写は本当はあまり得意ではないかな。
他の人の作品でキャラが死んでしまうシーンは、描写が辛くて吐き気を感じたりとかするし。
【ケイ茶】ああ。たまに収録の時に言ってるよね。叫ぶシーンとかで「胸が痛い」って。
【R】クロ(最悪なる災厄人間に捧ぐ)とか、アサギリ(一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう)の悲鳴は印象に残ってる。
ボイス収録時、可哀想で辛かった……。
【ケイ茶】自分で書いたシナリオなのにね。
【R】それはそれだね。
死そのものを美しいと思っているわけじゃなくて、死を目前にしても尚抗う姿が美しいと思うかな。
苦しい状況でも信念を貫き通す姿が見たい。
そうするとキャラクターが苦しい場面でも「逃げたくない」と言い出して、いつの間にか死んでしまう流れに……。
【ケイ茶】桔梗の生存エンドは最初からなかったんだっけ?
【R】初稿より前の、最初のプロット段階ではあったと思う。
その頃は設定も少し違って、桔梗も上手くやれば脱出可能になっていたはず。
でも、途中で「桔梗は出られないけど、昴だけは上手くやれば出れる」という設定の方が面白いんじゃないかと思って。
自分が使えない方法なのに、その事を隠して伝える。その方が桔梗の不器用さと優しさを感じられる気がした。
【ケイ茶】男女の年齢差の話だね。
昴は男性だから監獄の外にいる16歳か17歳の女の子と結婚できるけど、桔梗の相手となる男性はみんな監獄にいるから相手がいない。だから処刑される道しかない。と。
【R】そうそう。その設定が無いプロット段階だと、昴が上手く桔梗を説得して、「2人で脱出して生きよう」となっていた。
でも、書いてみたら桔梗がまったく考えを変えなかった。
そこで説得されてしまったら桔梗じゃない、と感じたんだよね。
【ケイ茶】たしかに。そもそもなんのために監獄に来たのか、ってなっちゃうよね。今の桔梗を知ってる状態で見ると。
【R】だから最終的に、今のエンドに落ち着いたね。

現実にいたとしたら?

【ケイ茶】まあ普通に関われそう。……いや、でも意外と近付かないかも!
【R】悪い人間じゃないけど、自分達とは単純に性格的に合わないかもね。
昴は普通にクラスの人気者で、明るい方にいるからね。
【ケイ茶】明らかにそっちの位置だよね。たくさんの人に囲まれていそう。
【R】休み時間とか、短くても「サッカーやろうぜ!」って言ってると思う。
何かあれば「お前凄いな」って褒めてくれるだろうし、何かできない事があれば「これ頼めるか?」って気軽に頼んできそう。
【ケイ茶】いつでも自然体で話しかけてきそうではあるね。
【R】距離をつくるタイプではないね。
同じ年齢で同じように教室にいても、悪い印象は抱かないと思う。
困っていたら助けてくれるだろうし。
まぁ、たまにデリカシーの無い発言をするかもしれないけど。それも多分そんなに気にならないんじゃないかな。
【ケイ茶】そういう人だな、って感じ?
【R】そうそう。悪気は無いんだな、っていう事は伝わるからね。
いつも明るくて楽しそうな人だな、ってクラスの片隅から眺めているぐらいの位置になりそう。

キャラのこだわり(企画やシナリオなどにおいて)

【R】やっぱり、桔梗に明確な恋愛感情を抱かなかった、という点が一番重要なポイントかな。
最初はそうじゃなかったんだよね。
【ケイ茶】桔梗に恋をしていた?
【R】そうそう。最初のプロットではそんなイメージだった。
最初は桔梗との恋愛ものとして話を考えていたからね。
独身監獄で出会った不思議な少女。強い信念を持っている彼女に徐々に惹かれていく。
そして恋に落ちて2人で脱出して生きていく……みたいな。
【ケイ茶】今と全然違うね。
【R】書いてるうちに思ったんだよね。「元カノの事を忘れるのが早すぎるんじゃない?」って。
フられて裏切られて、恨みもショックもあるだろうから、元カノへの恋心が消える事自体はわかるんだけど。
それにしても、「そんな裏切られ方をしたのにすぐに人を好きになるのかな?」という気持ちになった。
1週間ちょっとで桔梗を好きになるのは違うんだろうなと。
最初から考えていたわけじゃなくて、話が進むうちに勝手にそうなっていったかな。
【ケイ茶】なるほどね。
【R】だから、桔梗に対してのものは恋愛感情と言うよりは仲間意識。
全体的に、良くも悪くも女性として見ている感じがしないよね。
「かわいい」とかは感じていなくて、桔梗の信念そのものに畏怖を抱いている。あとは憧れもあるかな。
【ケイ茶】桔梗の認識から考えても、お互いに戦友だったと。
【R】そうだね。特別な相手ではあると思う。
さすがに、桔梗が元々いなかったり、本当に桔梗も逃げる術があったりしたら、昴は監獄に残っていないと思う。
あそこで残る決断をしたのは、桔梗がいたから。
【ケイ茶】一人残してはいけなかった、と。
【R】そう。昴の気持ちで言えば「そんなの格好悪い」という感覚かな。
さっきも言った通り、昴は決して聖人ではないんだよね。
ズルいところもあるし、辛くて苦しくて怖ければ考え方もコロコロ変えてしまう。
やっぱり危険だから頼ろうとか、助けてもらおうとか。逃げてしまおうとか。そういう事を考える。
でも、最後に決断できるところが主人公にふさわしいと思ってる。
最終的には信念を曲げずに貫き通せたかな、と。
たとえばそこで、最後まで桔梗に助けてもらって外に出て「桔梗のおかげで助かった。ありがとう」「桔梗の事は忘れない」だと信念が無い気がしてしまうからね。
【ケイ茶】たしかに。今のエンドの方が、主人公という感じがするね。

他のキャラともっと絡ませてみたかった・他作品のキャラと会ったとしたら?

【ケイ茶】(だいたいの人と)普通に関係がもてそうだよね。
【R】そうだね。特に男性キャラとは良い友人ポジションになりそうだよね。
氷河(ハッピールートを終わらせて)みたいに色々考えてしまうタイプにとっては、これくらいの方が相性が良さそう。
氷河が難しく考えている中でも、「よくわかんないけど、すごいんだな!」みたいに褒めて明るくしてくれそう。
【ケイ茶】ちょっと救われそうだね。
【R】そうそう。そういう人がもっと早くから近くにいてくれたら、氷河もあそこまでこじらせなかったかも。
というよりも、全体的にウォーターフェニックスの男キャラは暗い考えを持つことが多いから、昴がいてくれると助かる人は多いかもね。
どの人の事も、だいたい明るく応援してくれるだろうし。
【ケイ茶】アレグロ(アーキタイプ・アーカディア)だとしても?
【R】アレグロの思想は難しいから、完全には理解できないだろうね。
ただ、昴ならどんな時でもまっすぐぶつかってくれそうかな。
かといってルスト程人間の善性を信じているわけじゃないだろうから、ルストとアレグロの間に入るとバランスが良いかも。
【ケイ茶】同じアキアカで言うと、コロネは?
【R】昴なら普通に受け入れてくれると思う。「人気者で凄いな!」ってぐらいの受け止め方じゃないかな。
ただ、コロネは繊細なところがあるから……。
デリカシーのない事を言って怒らせたり、落ち込ませたりはしそうかな。
【ケイ茶】ありえる!
【R】あとは、普通にコロネちゃんのファンになるかもしれないね。「この子かわいい!」って。
昴はコロネちゃんみたいな雰囲気がタイプだと思う。「癒されるんだよなー」って言いそう。
【ケイ茶】他のキャラだと?
【R】姿を見る事ができるなら、子供のクロ(最悪なる災厄人間に捧ぐ)とも上手くやれるんじゃないかな。
お菓子とかあげる気がする。
【ケイ茶】お菓子をくれるお兄さんだ。
【R】結婚主義国家内では、タイミング的に無理だったんだけど、ガーベラとも関わったらおもしろかったかもしれないね。
うまくやれそう。
【ケイ茶】ある程度は狐面を付けたりして付き合ってくれるかも!
【R】ただ、基本的には一般人だから……アサギリ(一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう)相手は流石に無理かな。
普通に驚いて逃げると思う。
【ケイ茶】常識の範囲外の存在だからね。
【R】鏡夜も、見た目がアレだからね。
【ケイ茶】見た目だと受け入れにくいよね。
【R】内面がわかればいいと思うんだけど。果たしてそこまで関わろうとするかどうか。
【ケイ茶】昴でも無理な相手がいたか……。
【R】たぶん、ある程度関わる時間があれば大体の人とは良い距離感でいられると思う。
すごく嫌われるとかって事はないかな。
そもそも、桔梗って独身監獄にいた中でも関わりにくいタイプの人だろうし。
そんな桔梗に多少冷たくされても通い続けている時点で、粘り強さはあるよね。
【ケイ茶】たしかに。

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